耳から読書の広がり
2024年も「折り返し」ということで半年を振り返って年初の目標を振り返ったりする人も多いのではないでしょうか。年初に宣言したわけではないのですが、以前から気になっていた話題の書籍『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の書評記事を目にし、音声コンテンツ配信サービスのAmazon Audible(オーディブル)で聴いてみました。最近はニュースの記事などを追いかけることが多く、まとまった形で書籍をなかなか読めてないと感じていたからです。
同書では明治時代から現代までの読書の意味付けやそれぞれの時代毎によく読まれた書籍の傾向、時代背景がまとめられていて、とても参考になりました。
立身出世のために社会を知り、教養を得る手段として読書が捉えられていた時代もあれば、最近では自分にとって必要な「情報」を効率的に得るための「Fast教養」に重きが置かれ、コスパ重視で偶然の出会いや文脈が少ない傾向があるなど、共感する点が多かったです。スキマ時間にはスマホを通じてSNSやYouTubeで動画を眺めたり、オンラインニュースをついつい見てしまうことで読書時間が脇に追いやられる構造も、改めて再認識する機会でした。
私自身は最近はオンラインニュースなどの記事を読むことのほうが多く、書籍はKindleやAudibleで月に1〜2冊読む(聴く)程度なのですが、今回改めてAudibleサービスを意識的に使ってみようと思うきっかけとなりました。
大きな理由としてはAudibleの聴き放題対象作品が最近顕著に増えている印象を最近持ちつつあり、6月25日のリリースでは『聴き放題対象作品が20万作品を突破』したことを知ったからです。Audible上で聴きたいコンテンツを見つける方法に関しては今まで不満を感じていたのですが、新作&良質の書籍が聴き放題対象として増えたこと、また各種メディアの書評記事をまとめたサイト(BusinessBooks.jp)なども参照にしながら、ぜひ活用してみたいと思います。
米国においては成人の半数以上がオーディオブックを聴いた経験があり、2023年のオーディオブック業界の売上規模は前年比9%増の20億ドル(約3200億円)を超え、過去役5年でほぼ倍の規模に成長しているようです。
最近はポッドキャストコンテンツも増え、特に海外コンテンツにおいては書籍と同じようにしっかりと編集され、体系だった長尺コンテンツも増えつつあり、耳からのコンテンツ消費も何を聴くべきか悩むことも増えつつあります。
先日はインドのモディ首相やOpen AIのサム・アルトマンCEOの軌跡を辿るポッドキャストによるコンテンツシリーズを聴いてみました。1冊の書籍に値するような深みと学びがあり、こうしたタイプのコンテンツも今後益々増えていきそうです。
以前にAudio bookについて取り上げた5年前からすると大きな進化が訪れることに驚かされます。
ピュー・リサーチ・センターによる米国における読書方法についての最新の調査は2021年年初のもので、この時点では電子書籍利用者は30%、オーディオ利用者は23%となってます。それから3年半が経過して、今後どのように変化していくか、注目したいと思います。
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▶2021年夏以降気候変動・脱炭素・クライメートテックについてCOMEMO記事として公開した記事のリス