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フランクフルト・ブックフェアを活用してみては?=ドイツ・アニメ漫画ビジネス

先週、ドイツのフランクフルトで開催されたフランクフルト・ブックフェアに行ってきました。世界100カ国の出版社が出展し、来場者は約30万人という巨大な国際書籍見本市です。

フランクフルト・ブックフェアは、展示ホールが地域やジャンル毎に分かれています。加えて毎年、ゲスト国として1カ国が選ばれ、その国の文学や文化を集中的に紹介するホールが設けられます。

ゲスト国に選ばれるのは一回限り

今年のゲスト国はジョージア。会場には多数のゲストが参加し、ジョージアの文学や文化を大々的に紹介していました。同じゲスト国が選ばれることはありません。去年はフランス、来年はノルウェー、日本は1990年にすでに選ばれています。

マンガファン・エリアは毎年設置

フランクフルト・ブックフェアでは、同じ「本」であるマンガに注目し、マンガファンやコスプレイヤーの取り込みに力を入れています。きっかけは、児童文学エリアや日本の出版社エリアに現地ドイツ人のマンガファンがコスプレをして集まりだしたことにあります。その後、コスプレコンテスト、ドイツ・コスプレ・マイスターシャフトが立ち上がり10年以上にわたり実施され続けています。(コスプレコンテストについては以前インタビュー記事を書いています。文末のリンクをご参照ください)

このコスプレコンテストを中心に毎年設置され、そして拡大してきたのが、マンガファン向けのエリアです。今年は、1号館の展示ホール1.1の全面を使用して展開されました。広さは8000平米です。ものすごく広いです。

今年のマンガファン・エリア

今年は使用面積が昨年から倍増し8000平米となりました。どんなブースが出展しているかというと、半分以上を占めるのが、アニメやマンガの関連グッズを販売する物販ブースです。個人クリエイターの参加も盛んでオリジナルのマンガ同人誌やイラスト、手作りアクセサリーなどが並んでいました。また、近隣のアニメファン・イベントの運営チームが広報ブースを展開していました。

さて、そんなマンガファン・エリアですが、日本企業の出展はゼロでした。

日本は恵まれている?

ここからが本題です。

ゲスト国としてその国のコンテンツを紹介するのは1回限りです。一方でアニメファン・エリアは毎年設置されています。

つまり、日本のコンテンツは、毎年フランクフルト・ブックフェアで紹介されているということです。

こう考えると、他の国に比べて日本は恵まれていると言えるんじゃないでしょうか?

残念なのは、、、

このフランクフルト・ブックフェアのアニメファン・エリアですが、すこし先にある展示館のアジア出版社のホールには、日本の大手出版社をはじめ複数の日本の出版社が出展する日本コーナーがあります。そこには、最新の日本のマンガも展示されています。アニメファン・エリアからほんの少し離れたところの話しです。残念なことにマンガファンの皆さんは必ずしも日本コーナーまで足を運びません。

遠く日本から出版社が直接参加しているのにもかかわらず、現地ファンは同じ会場内の別のところで盛り上がっている。なんだか、残念だと思いませんか?

現地プラットフォームとして活用してみては?

日本のコンテンツを海外で紹介するのは非常に労力を必要とするものです。会場の手配や、来場者を呼び込むための宣伝など、すべてを独力で行うには資金も時間も必要となります。

例えば、このフランクフルト・ブックフェアのマンガファン・エリアには、「会場」と「来場者」はすでに存在しています。足りないのは、日本のコンテンツです。

こうした現地プラットフォームを活用し、日本のコンテンツを展開してみてはいかがでしょう?

© sakaikataho

(フランクフルト・ブックフェア2018のマンガファン・エリアの様子。筆者撮影。)

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参考(フランクフルト・ブックフェアとコスプレの関係について)

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1510/21/news154.html

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