不足する労働力はどう補う? ロボット共生社会への期待感
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
最新、リスキリングや労働人口減少について指摘する論説を以前より多く目にするようになりました。先日もあるイベントでモデレーターをさせていただいたのですが、タイトルはズバリ「超労働不足時代に備えよ。個と組織の新しい向き合い方とは」。数年前は専門人材不足の話題が多く、DXを担う人材がいないとかデータサイエンティストが、という話が中心でした。コロナ禍では飲食や観光などのサービス業が打撃を受け、ポストコロナの今になってもそのときにいなくなった人が戻ってこないという声をよく聞きます。直近では一部でタクシー不足に関連したライドシェア解禁の議論が盛り上がりつつあります。これもコロナ禍で退職・転職してしまったタクシードライバーが戻ってこないという課題です。
このようにすべての産業において「人材不足」が公言されるようになってきました。本日もバス運転手不足のニュースが日経電子版に出ていました。大阪府富田林市などでバスを運行する会社が事業廃止するというニュースは、TV各社でも取り上げられていましたので見た方も多いのではないでしょうか。
ドライバーが不足するのならば、1台あたりの輸送力をあげよう!ということで、連節バスという長いバスの導入を急いでいます。幕張で見たことがありますが、実際走っているのをみるとかなり長くてインパクトがあります。
自動運転バスについても全国で実証実験が繰り返されています。多くの実績を持つのが「BOLDLY」で、2016年に設立以来(当時の名称はSBドライブ)自治体との協定を中心に各地で公道を含む運行実験を進めています。
わたしたちの身近になってきたロボットは、配膳ロボットかもしれません。大手ファミリーレストランチェーンに導入されており、まさに人間のスタッフと「協働」しています。
このようなロボットを職場で「活かす」ためには、ロボットフレンドリーな環境を準備する必要があります。指示の仕方を覚えたり、動きやすい導線を整えたり等々。これで思い出しましたが、最近の家具(特にソファ類)はロボット掃除機が置くまで通れるように「足付き」が主流だそうです。商品説明にも「ロボット掃除機が通れる!」と明記してあるものが多いです。これも以前は考えられなかったことですね。
利便性とは別の観点で考えてみましょう。昔にソニーが発売した犬型ロボットの「aibo」は、家庭用のコンパニオンロボットという新たな境地を開拓しました。まさにペットとしてそばにいることに主眼をおいたものです。近年でもLOBOTのようなペット型ロボットが登場し、人と機械との新たなコミュニケーションの可能性を垣間見ることができます。
日本は鉄腕アトムやドラえもんなどの国民的キャラクターが存在することで、ロボットと暮らすことに抵抗感が薄いという独自文化があるように思えます。今後、家事や介護などのより生活に密着した領域に踏み込んだとき、わたしたちがどう受容していくのか。その具体的なあり方を考えるタイミングになってきたなと考えています。
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タイトル画像提供:veloliza / PIXTA(ピクスタ)
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