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行動の9割は無意識に決まる。自由意志とは何なのか?

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

年が新しくなり、今年の抱負をたてて「今年こそはこれをやろう!」と決意した方もいらっしゃることと思います。明日は旧暦上のお正月(いわゆる旧正月)で、私の周りの中国文化圏の人々はお正月モードに入ってるようです。

「これをやろう!」と決めるのは、いうまでもなく自分自身です。ご飯を食べよう、出かけよう、転職しよう等々、日常生活は意思決定の連続です。この意思決定のためには考える必要があります。考えるという行為は脳を働かせるということですので、その分エネルギーを消費します。人間の脳というのは非常に大飯食らいで、脳の重さ自体は体重の2%程度にすぎないのに、基礎的な消費カロリーの20-30%を占めています。

大成功を収めた人の多くは、毎日同じ服を着るという習慣がみられます。有名なのはアップルの故スティーブ・ジョブズです。常に黒のタートルネックとブルージーンズというスタイルを貫いていました(余談ですが、このタートルネックは昨年逝去したISSEY MIYAKEデザインでした)。

これらの方々は仕事で質の高い意思決定をし続けるため、そして決断疲れを予防するために他の意思決定の負荷を下げようという狙いがあるようです。

一方で本当に意思決定はそんなに疲れるのかという疑問があります。例えば朝起きて顔を洗って歯を磨く。毎日のルーチンは寝ぼけながらも「半自動的に」体が動いているような気もします。さまざまな研究結果によると、これはかなり当たっているようです。

上司に会ったらあいさつしよう。考えて決めているように思えるが、玉川大学の坂上雅道教授は「人間の行動のほとんどは無意識に決まる」と話す。その比率は9割を超える可能性がある。自由意思は脳の無意識の反応がもたらす結果であり、人間は操り人形だという研究者さえいる。

サルを含む人間以外の動物では、脳の線条体が決める無意識の反応に従って動く。餌を手に入れた喜びなどをたびたび経験すると、自然に餌に手を伸ばすようになる。「この仕組みは人間も動物も同じだ」と坂上教授は話す。人間の場合は思考を担う前頭前野が線条体の暴走に待ったをかけるが、あくまで脇役だ。

1980年代に米国の科学者ベンジャミン・リベット氏がした実験では、手を動かそうと思うよりも0.35秒だけ早く、脳内で電気信号が流れた。「意思より早く手の動きを決める」結果は自由意思は存在しない証拠とされ、脳科学や心理学に大きな影響を与えた。

日経電子版

しかし、「選択肢が多く、強い責任を感じるほど自由意思が働きやすい」(記事中の土谷教授の発言)という特性もあるとのこと。なるほど、大企業のCEOともなると日々難しい意思決定を迫られるわけで、無意識でできる比率は9割ではなく5割くらいなのかもしれませんね。

また、別の考え方もあるようです。腸内細菌の世界では「脳腸相関(brain-gut interaction)」という概念が研究されています。

これらを突き詰めると、実は我々の行動は腸内細菌によって支配されているのではないか、と考えることもできます。

研究によるとうつ病や他の精神疾患と腸内細菌との関連性も分かってきているようで、もはや人は腸内細菌の乗り物なのかもしれません。

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タイトル画像提供::1STart / PIXTA(ピクスタ)

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