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4日間で800人のテクノロジストが集結、新型コロナ対策でテックが出来ること#BuildforCOVID19

欧州から米国、そして世界的に感染が広がる新型コロナウィルス感染という非常事態を受けて、海外に目を向けるとテクノロジーを活用した課題解決や相互支援の草の根の取組みの動きが広がっているようです。

その中で注目しているのがタイトルに掲げた『#BuildforCOVID19』と題したハッカソンです(3月24日〜4月3日開催)。

最初にアナウンスがされたのは4日前の3月21日にThe Informationというニュースサイトに投稿された記事『A Tough Week, What’s Next and a Global COVID-19 Hackathon By Jessica E. Lessin』がきっかけですが、本日3月25日12:00時点では既に800人近い参加者が専用のSlackチャンネルに登録して情報交換が行われています。日本時間の今朝にはマーク・ザッカーバーグ氏のフェイスブック投稿においてFacebook社が他のテック企業(Giphy, Microsoft, Pinterest, Slack, TikTok, Twitter, WeChat)とともにサポートを表明したことで、注目が一気に高まっているようです。以下は主催者の一人、サム・レッシン氏(元FB社のプロダクト部門のVPで現在はベンチャーキャピタルを経営)によるサポート企業の参加のお知らせとハッカソンを呼びかけるツイートです。

ハッカソンの重点分野とテーマ
ハッカソンの募集ページからいくつか参考になりそうな情報をこちらでは共有したいと思います。「グローバルハッカソン」と銘打たれていることもあり、世界中から多様なバックグランドを持った人材が集結しています。日本からの参加者はまだ少ないようですが、ソフトウェアやアプリ開発者としての知見を持っている人などは是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?現在の参加者の中にはフェイスブックやグーグルでエンジニア、データサイエンティストとして活躍している人、医療分野のスタートアップの創業者、事業責任者など、専門知識を保有する多くの人が参加していることが伺えます。

今回のハッカソンのテーマは主に7つのテーマが提案されています。

①健康:予防/衛生行動(特にリスクの高い国と集団)、第一線の医療従事者の支援、遠隔医療の拡大、連絡先の追跡/封じ込め戦略、治療と診断の開発など、さまざまな健康への取り組みに取り組み、拡大します。
②脆弱な人々の支援:食事や食料品へのアクセスなどの高齢者と免疫不全の人々が直面している一連の問題、および仕事と収入を失っている人々をサポートすること。
③企業:企業が浮いたまま、効果的にコラボレーションし、ビジネスの一部をオンラインに移行するために直面​​している一連の問題。
④コミュニティ:社会的孤立と闘い、地方自治体の公共サービスをデジタル化するために、友人、家族、隣人とのつながりを促進する。
⑤教育:生徒、教師、学校全体のシステム向けの代替学習環境とツール。
⑥エンターテインメント:才能と観客を安全かつ健康に保つことができる、伝統的なエンターテインメントの 代替手段。
⑦その他: 上記のテーマは単なる提案です。創造力を発揮する力を感じてください!

2-4日間の開発期間で大きなインパクトをもたらすプロダクトの開発が期待されていて、そのいくつかの例として既に稼働している以下のようなサービスが紹介されています。

neighborexpress.org
Projectn95.com
Bailout.nyc
Covidactnow.org
Saveourfaves.org

ハッカソンのスケジュールは以下の通りです。

3/24: Devpostでの登録開始
3/26: 9 : 00 AM PSTプロジェクトの提出開始
3/30:午前9時のPSTプロジェクト提出期限(2分間のビデオウォークスルーを含む)
3月30日の週:審査員はフィードバックを提供し、その直後に選択されたプロジェクトに連絡
4/3:ハイライトされたプロジェクトの発表

ハッカソンというとプログラマーやデータサイエンティストやデザイナーがウェブサービスやアプリを作るようなイメージを抱く方も多いかもしれません。エンジニアでない人でも情報集約やまとめ作成、ブログを書くなど、ささやかながら貢献出来ることがあるのではないかと思い、ハッカソンの紹介を書いてみました。途中経過やハッカソン後に生まれるプロダクト等、可能な範囲でまた改めて報告してみたいと思います。

過去を振り返ると1995年年の阪神淡路大震災の際には「ボランティア元年」、2011年の東日本大震災の際には様々なウェブプロジェクトの誕生、「応援消費元年」、「ワークライフバランスの観点からの若年層による地方に目を向けた契機」等の機運がありました。今回の新型コロナ危機を経てどのような機運、「元年」が生まれるのか。その流れの中において、世界の潮流と比べても引けを取らないテックの力が発揮されることを願ってます。

Photo by Perry Grone on Unsplash

追記(3月27日):


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