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ソロ活市場の隆盛を苦々しく思う人間こそ寂しい人なんだろう

2/24に、BSテレ東「日経プラス10」に生出演しました。テーマは「ソロ活市場」についてです。

「おひとり様」に商機か?単身世帯に熱い視線

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メインキャスターの榎戸教子さん、コメンテーターの木村恭子さん、テレ東アナウンサーの西野志海さんと記念写真。ありがとうございました。

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3/2までの期間限定で以下から視聴可能です。

番組では、僕の作ったソロ4象限の図が盛り上がりました。

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実は、おひとり様とか単身世帯とかそういう問題ではないのです。独身なのか既婚なのかという問題でもありません。2014年から6年間延べ12万人以上をずっと調査してきてわかったのは、「一人が好き」という人間は男女関係なく40-45%存在します。そして、「一人が好き」と「一人は寂しい」派とでは根本の行動原理が違うのだということです。

当然、既婚者でもソロ度の高い人はいます。上の図で「カゲソロ」と言われている人たちです。しかも、これは最近になって増えたとかの話でもないんです。仕事終わりに新橋の赤ちょうちんでひとり酒をするサラリーマンなんて昭和の時代からたくさんいました。高度経済成長期、夢の一戸建てを作った父親も本好きでもないのに「書斎」部屋を持ちたがったのもそういうことです。

もっと詳細に言えば、誰の中にも「一人でいたい」という気持ちはあります。ない人なんていない。別に誰かと一緒が苦というわけではないが、一人の時間が全然ないとストレスになる人はいると思います。

ソロ活市場というのは、独身や既婚という状態に関わらず、男女も関係なく、人間を集団派と個人派に区分けするものでもなく、時と場合により、誰もがソロ活を求める気持ちはあるし、そうしたニーズが潜在的にあるのだということです。

既にソロ活ニーズに対応している企業も多いですが、間違いなく5年以内にソロ活市場が家族市場を全体規模で上回ります。総務省は相変わらず「家計」を調べていますが、大事なのは「家計」ではなく「個計」です。ソロ活需要に対応できない企業は本当に負けていくと思います。


さて、こうしたソロ活について話題になると、必ず逆張りで批判をしてくる輩というものがいます。

繰り返しますが、人間は「一人が好きな人間」と「一人が嫌いな人間」の2種類がいるわけではない。そういうふうに、ある一面をもって人間を2分する考え方自体が愚かです。

特にびっくりしたのは以下のような考えをメディアで記事化する人間がいることです。まるでソロ活ビジネスを詐欺扱いしているようで不愉快です。

この人はソロ活を楽しむ人たちの一体何がわかっているというのだろう?

「おひとり様」「一人客」向けビジネスの充実は、「強者」にとっては実利的な選択肢が増えることでしかないのですが、「弱者」にとってはそれ以上に格好の隠れみのとして機能してしまう可能性があります。それは「見た目」=「ぼっち」を気にしなくても良い半面、社会的孤立の問題が誰にも気付かれにくくなることも意味しています。

何を言ってるんでしょう?

ようやく一人で飯食ってても、一人で旅しても市民権を得られるように、市場自体が変革したというのに、それで今まで「一人が好きだなんて自分は変なんじゃないか」って感じていた人が「そういう人達もたくさんいるんだ、変じゃないんだ」と救われた人が大勢いるというのに。

またしても、「一人でいることは悪」というかび臭い価値観に押し戻そうとでもいうんでしょうか?

「孤独は悪」としたくてしょうがない人がいることは知ってます。そういう人達が、この多様性の時代に、なぜ「孤独は悪」と二項対立論で自分たちが正しいという論調になるのかも分析しています。地域・職場・家族・仲間といった昭和的なコミュニティ神話から脱しきれず、昨今「ひとりでもいいよね」という風潮の波で、自分がマイノリティに押しやられてしまう恐怖があるんですね。怖いんですよ。一人で大丈夫な人達が増えてしまったら、自分が孤独になってしまうから。

こういう輩こそかつて、ランチを1人で食べている人達を「ぼっち飯~」とか言いながらいじめていた側なんじゃないかと思います。

「孤独を悪」とする人の顕著な特徴というものがあって、孤独礼賛みたいなことを極端に否定するということです。いいじゃない。「一人が最高」という人がそれが幸せならば。なんで自分の価値観と違うものを全否定しようとするんですか?

とにかく、全然わかっていないんですよ。人間のことが。

「本当は誰かと一緒にいたいのに嫌々ながら一人でいるから、その認知不協和で、そもそも自分は一人が好きだと思い込んでいる?」とかの言説に至っては片腹痛しとしか言いようがない。

一体どこにそんなエビデンスがあるんでしょうか?

なんでもかんでも認知不協和で片づけしまったら、「結婚したくない」という強い意思を持っている人も「お前は結婚したいのにできないからそう言ってるんだ」という話になってしまう。乱暴すぎるでしょ。

どうしても「人間は一人だと寂しい」と定義しないと気が済まないのでしょう。


「つながりの最適化」は、やたらと気の合う友達と一緒で、トライ&エラーを経てようやく見つかるもので、アンテナを立てて能動的に機会を作るしかありません。要するに、それなりに手間も暇もかかるのです。


全く違います。

友達は否定しませんが、つながりは友達である必要はない。気の合う友達だけと、いつものメンバーでつるむのは確かに心地よいでしょう。でもそれこそがまさに昭和の「所属するコミュニティ」の安心だったわけ。

でもさ、そのコミュニティが未来永劫続く保証なんてどこにもないんです。どんなに仲の良い友達でも一生付き合うとは限らない。家族だってそうです。一度結婚したら離婚しないなんてこともない。

この記事は、「ソロ活は幻想の安心」とかディスっていますが、僕から言わせれば、所属すれば安心なんて古臭いコミュニティの考え方自体がもう幻想なんです。

最適化すべきは「つながり」なんかじゃない。「つながり」は単なる手段であって目的じゃない。「つながり」を目的化してしまう人間こそが孤独に苦しむのですよ。

そもそもですよ、望まず孤独に陥っている人がいると言っておきながら、そういう人達が孤独から脱するには、「手間暇かかる、コストもかかる、行動しないと手に入れられないんだ」という身も蓋もない論説になっていて、全く焦点がズレている。

申し訳ないが、僕は一人も好きだし、友達もたくさんいるが、友達とつながるのに手間暇かけた記憶なんてないし、そもそも手間暇かけなきゃできない友達って、本当の友達なのか?

孤独で寂しいと思っている人間がいるとするなら、自分の外側に友達を作るなんていう表層的な解決方法なんて無視した方がいい。そんなんじゃ解決しないから。多分その寂しさを生み出しているのは、あなたの外側の問題じゃない。何度も言っているが、孤独で寂しいと感じるのは「あなたの中のあなたが足りない」からです。

そして、そもそも「寂しい」という気持ちは払拭しないといけないものなのか、ということ自体を疑ってほしい。寂しさを感じることもまた人生です。


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11/13に新刊「結婚滅亡」が発売です!他著書「ソロエコノミーの襲来」 「超ソロ社会」「結婚しない男たち」等。東洋経済等でコラム執筆したり、テレビ・新聞によく出ます。独身研究家として活動させていただいてます。メディア出演・執筆・対談・講演のご依頼はFacebookメッセージから。

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本当の自分とか幸せとか、そういうのって全部幻想かもしれないよ。

コメント (1)
好かれるか嫌われるかということが愛であるならば、そうは生きたくないな、とは思います。
なので私は一人ですね。
価値観や違う点を理解していって、ほどよくお付き合いする、向き合うことを心がけたいですね!(〃^ー^〃)
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