遂に「伝家の宝刀」が抜かれるのか?
一連のトランプ発言を受け、緊急的に私の思うところをまとめさせて頂きました。ポイントは以下の通りです:
・そもそも「保護主義」と「通貨安」の親和性は非常に高いものであり、米金利上昇やこれに伴うドル高をトランプ大統領が快く思うはずはなかった。これまで「大人の対応」をしているかと思われたが、単に別件で忙しかったのだろう
・本当にトランプ政権が基軸通貨国としての「伝家の宝刀(≒通貨安誘導)」を抜いてきたのだとすれば一大事である。為替の世界において「米国の通貨政策の方向感は絶対である」というのは唯一無二の鉄則であり、米国が「ドル安にしたい」と本気で動けば恐らくはそうなるだろう。これは予想というよりも摂理に近い。
・今後の注目点を非常にラフに言い表せば「FRBがトランプ政権の通貨・通商政策と歩調を合わせて忖度するか」ということになる。この点、トランプ大統領の一連の発言でFRBが正常化に固執するリスクも出てきた。非常に余計なことを言ったという印象。
・とはいえ、中国やEUに対する批判は全てが的外れとも言えない。特にドイツ人はそれが分かっているはず。