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雑談と忖度が消えた職場は効率的?withコロナの働き方とは

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。

昨日の緊急事態宣言に伴い、在宅勤務が本格的になったという会社も多いのではないでしょうか。街の混乱の様子が以下にみてとれます。

新型コロナウイルスの感染爆発を防ぐため、政府が7日に東京など7都府県を対象に緊急事態宣言を発令した。ただ、7日時点で7都府県とも施設の休業要請は出さなかった。一夜明けた8日、街には発令前と変わらぬ姿もみられた。

IT関連企業など普段からテレワークが可能な環境にあった会社は、いち早く在宅勤務を推奨しているところも。GMOインターネットグループでは、新型コロナウイルスの感染拡大に備え、渋谷・大阪・福岡のパートナー4,000人を対象に、2020年1月27日に在宅勤務体制へ移行。私の勤務する会社でも、2月末には在宅推奨をはじめていました。

そのような会社の友人と話していたところ、リモート会議に慣れている人とそうでない人とでは感じる課題が違ったり、それぞれ工夫がみられたり。これは面白いということで緊急アンケートをしたところ、様々な意見が集まりました。前回の記事に詳しく紹介してあります。

主な利点としては、

・通勤がなくなったことにより、時間が有意義に使える
・無駄な会議が減った
・メイクをしなくてもいい

などが挙げられています。逆に課題としては、

・腰が痛くなる。仕事用のデスク・チェアがよくできていることが判明
・運動不足が加速する
・働きすぎてしまう
・連絡にすぐ反応しないとサボっていると思われるので、落ち着かない

などがありました。

また、LIVE配信イベントも行い、視聴者の方々からも多様なコメントをいただきました。

ラップアップ

村上さん「皆がテレワークを体験しているのは良いことだと思う。テレカンのいいところは場の空気に影響されないところだと思う。」

角「たしかに、距離があると偉い人の意見を忖度しにくくなる。」

山本さん「テレワークが少数派で、リモートの人の方が情報が少ないという情報格差があったけど、情報についても極力オープンになるようになったと思う」

多くの人がテレワークをすると、まず情報共有の課題が出てきます。これまでは特定の人やチームの脳内にあった情報(暗黙知)であっても、サッと席に言って聞いたり、日々の雑談の中でカバーしたりしていました。ところが、テレワークだとクラウドツール、メールやチャットなどで情報共有自体はできるのですが、敢えて書くまでもない、もしくは会議を設定するほどでもないような軽いことは出さずにいることも。たまにある在宅勤務であれば次の出勤時にフォローできますが、長期間になってくると「軽いなんてことないこと」が溜まってきます。下手すると業務に支障が出たり、人間関係にも悪影響が出てきかねません。

「顔を合わせてする会議というのは、だいたい座る場所からみんな意識するじゃないですか。そして目立つところに陣取るのはたいてい役職が上の人間で、さらにいえば今勢いのある面々なわけですよ。それに対して事務方が資料を配って、声の大きい人間が場を進める。それが今までの会議だったでしょう? それがリモートでの会議では全部消えてしまった」

「イシイさんは、まさに役職が上で、勢いがあって、声が大きいですものね」

気のおけないお付き合いをさせていただいているので、そんな軽口にも苦笑いで応えてくれます。そしてより詳しい状況を教えてくれました。

「リモートの会議の場合、基本的に1人1台のPCを前にするでしょう。そうして、最初に発言した人に画面が切り替わるじゃないですか。すると、なんとなくその人が話すことをみんな聞くわけですよ。それがたとえ役職が下の人間でも」

これは非常に面白い現象ですね。これまでの会議では序列が重視され、若手は発言の機会すら与えられない、発言してみたら後で上司に小言を言われるなどの経験がある方も多いのではないでしょうか。

私が日系企業からいまの米国外資系企業に移って驚いたのが、まさに会議の進め方でした。まず、各国から参加するので常にビデオ会議です。そのため、会議のアジェンダとその議題に必要な資料は事前にクラウド上でシェアします。むしろ、資料を作るときからしてクラウド上で始め、複数人で1つのドキュメントをいじります。その後、関係する人にアクセス権を広げていき、レビューコメントをもらいブラッシュアップ。会議前に完成したら、ロックしてシェアします。

実際の会議は、資料を読んでいてかつ各自質問をもっている状態ではじめます。会議はオーナーが誰か、議事進行は誰かがハッキリしています。通常はオーナーが議長で、進行は各案件担当者が行います。参加者はどんどん聞きたいことを投げますが、役職などは特に関係ありません。そもそも関係ない人は参加していないはずですし、会議の時間に建設的なインプットができなければいる意味がないという感じです。フラットに様々な議論し、進行している人がまとめと次のToDoを合意して終わります。

このようなやり方はとても生産性が高い反面、要件だけですぐ終わるなんてドライすぎて寂しい感じる方もいるでしょう。おそらく、日本の終身雇用、メンバーシップ型というのは「同じ場所を共有しているからこそ」成り立っていた文化なのかもしれません。喫煙所トークや飲みニケーション、空気感が支える仲間意識。これらはテレワークが前提の世界では成立し得ないものなのかもしれません。

会議では論理的かつ適切な議論が重視されますが、お互いの関係性を良好に保つための工夫というのもあります。会議の最初にアイスブレイクとして各自軽い自己紹介をする、定例ミーティングでメンバーが固定の場合は「最近のプライベートでのトピック」を共有し合うようなことです。また、1:1で行う15−30分程度のクイックミーティングでも、雑談をすることもあります。そう考えると、メリハリをつけているとも言えますし、多くの人の時間を使う会議ほど効率重視にしているとも言えますね。

緊急事態宣言はGW明けまでと発表されていますが、コロナの状況によっては柔軟に延長も検討されるようです。効果的なワクチンが広まるまでは、全員が気をつけながら慎重に生活していく他ないでしょう。withコロナの時代は働き方のみならず、組織文化そのものを根本的に変革していく必要がありそうです。

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タイトル画像提供:AquaMarina / PIXTA(ピクスタ)

#COMEMO #NIKKEI

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だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系企業でエンジニア→ディレクター→役員の後、海外経験ゼロのまま外資カントリーマネージャーへ。執筆依頼等は→ https://www.linkedin.com/in/shin-murakami/

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