無駄な残業するほど暇じゃない私たち。
こんにちは。Funleash志水です。
前回もたくさんのコメントをいただきました。読んでくださりありがとうございます!いよいよ今年も終盤に突入しました。やり残したことを洗い出して取り組みたいものです。
さて、今日はこのテーマ「残業」です。
私はキャリア初期に不必要な残業はしないと決めました。
最初に働いた外資系企業の上司や同僚から、「残業はカッコ悪い」と刷り込まれました。
繁忙期でも介護や子育て、友人との交流、地元の教会、自己啓発など個人の生活(人生ともいえる)を優先してさっさと5時に帰ります。それでいて素晴らしい成果を発揮する上司や先輩。
自分もそうありたい、いやそうなろうと決めました。
以来、四半世紀以上、無駄な残業はしないを実践しています。もちろん完璧ではありません。
でも自分で決めたら意識や行動が変わります。
そんな私の目にとまった以下の記事。
ご存知のように長時間労働の害は数えたらきりがありません。自分のみならず、家族や企業まで。働きずきによるマイナスの影響範囲は壮大です。
なんといっても長時間働くと成果の質は極端に落ちます。それでも日本で働きすぎが減らない。
その理由として記事ではマネジメントの失敗と指摘しています。
無駄な残業が増える主な理由として私が考えつくものはこちらです。
①業務が多すぎる
②人手が足りない
③無駄な会議や作業が多すぎる
④業務遂行力が低い
確かに①と②についてはマネジメントの失敗だといえるかもしれません。
けれども多くの組織で残業が減らない理由は③であることがわかってます。
うちは人手が少なくて。。と多くの日本企業はいいますが、組織図を見たらびっくり。少ないどころかむしろ多すぎる。
最適な要員の係数があるのですが、標準値の2〜3倍の人員がいます。他方、外資系企業はこの数値を下回ることがほとんどです。
日本の生産性の低さは海外諸国と比較してもダントツに低いことからもわかります。
生産性が低い理由は識者にゆだねるとして、「ジョブ型」か「職能型」によって差が出る事実はありますね。
誤解を恐れずにいうと、人が多すぎるから無駄な作業が生まれている。人は仕事を増やす生き物なんです。人が起点なのか、仕事が起点なのか・・・ここは違いを生み出します。
例を挙げてみます。
子供が小学生のころ、学校が行う音楽会わしました。そして7人の母親からなるAとBの2つグループがお手伝いすることになりました。
Aグループでは、まず当日発生する仕事を予め洗い出しました。①受付、②生徒誘導、③司会、④贈り物を渡す係。当日4人で回せる。したがって3人はお役御免。別のイベントでお手伝いしてもらうことになりました。
一方、Bグループは、椅子の配置、テーブルの設営、会場の飾りつけなどを全員で協力してやることになりました。7人全員で。
会場の飾りつけ担当だったCさんは、すぐに作業は終わったものの、まだ他のメンバーが終わっていないため、待機するよういわれました。何もやることがないのに。手持ち無沙汰のため、周囲を見ながら仕事を探し始めました。
すでにお分かりだと思いますが、Aグループは役割を決めてメンバーに割り当てたので4人で完了。一方、Bグループは7人のメンバーに仕事を作り、平等に分け与えるというもの。
極端な例ですが、人が増えると仕事があらたに作られます。また仕事が細分化されタスクになります。たくさんのタスクをこなすことを仕事だと錯覚してしまう。
これが④に繋がります。タスクをこなすだけでは④の業務遂行力は必要ありません。スキルや専門性を身につけようというインセンティブが働かなくなります。価値を生まないタスクはだんだんブルシットジョブ(どうでもよい仕事)として組織に充満してゆきます。
実際にあったお話です。
ある会社の人事課長が社員の評価シートをファイリングしていました。ファインリングしても、ほとんど見ることがないシートを何日もかけて整理しています。これまでの慣習だそうです。そんな慣習やめたら?
また、ある会社に人事制度の概要を知りたいと依頼したところ、100枚を超える大作のパワポ資料が送られてきました。こんな量いる?
さらに別の会社では、プロジェクトメンバーと打ち合わせに10人近くの方が参加、話しているのはそのうち1人か2人です。そんなたくさんいる?
企業に対して実際に問いかけると、皆さん、はっと気づき、すぐに修正してくださいました。
ここで上の記事に戻ります。
記事には、「成果主義的な人事管理の導入は月10~44時間の残業の増加と強く相関していることがわかった」とあります。
製造系企業のみの調査だけで、成果主義主義が善業の要因であるという結論はやや乱暴に思えます。製造系企業のみならず他の産業やサイズの異なる企業もいれると違う結果になりそうです。
まとめとして、企業における総合的なマネジメントの失敗が働きすぎ、過剰な残業を生んでいると筆者は結んでいます。
確かにその側面もあります。良いマネジメントの企業ならば残業が少ない。。そりゃそうですが、なんの提言にもなっていない笑。それができてたら残業問題はとうの昔に解決してます。
企業が良いマネジメントをできるまで待っていても解決しません。マネジメントやシステムの変化には時間がかかるからです。
『組織で働く人たちが当事者意識をもって行動すれば残業は減らせる』
数多くの企業を外部支援してきて断言できることです。
冒頭で、私は残業しませんといいました。
なぜ実践できているかというと、理由はこちら。
・仕事のあとに予定をいれて早く終わらせる理由を見つける
・周囲に宣言し、自分自身やメンバーの働き方を一緒に定点観測する(無駄をなくせないか、効率を高める方法はないか。見つかれば即実行)
・組織的に改善できるようなアイデアがあれば会社に提言してやってみる
働き方や雇用の在り方が大きく変化しています。キャリアも働き方も会社まかせはなく、個人がオーナーシップを持つ時代。
働き方は生き方そのもの。自分の生き方を会社にまかせるのはもう終わりにしましょう。
会社のマネジメントに丸投げするのではなく、自らできることをやっていく。
無駄な残業するほど暇じゃない私。。これをみんなで実践すればいずれ、それが当たり前になる。
ぜひ皆さんもご参加ください。