串カツ田中の #マーケティングトレース 成長の秘訣は果たして禁煙化なのか?
サラリーマンも、子供連れの家族も大好き「串カツ田中」
居酒屋でありながら、全店舗禁煙化を進めたことで話題になっていますね。
禁煙化が注目されていますが・・・
串カツ田中が素晴らしいのは、マーケティング戦略そのものであり、
禁煙→成功というロジックではないと思うのです。
ということで、
串カツ田中の #マーケティングトレース を実施していきます!
串カツ田中のビジネス概要
特徴
大阪のB級グルメを、職人がいなくても再現性のある形に変換している。
決算資料から最近の串カツ田中の経営状況を整理していきます。
結論は順調です!Stockclipから引用します。
✔︎18/11期の通期売上は76.7億円、営業利益は5.6億円
✔︎直営店の売上が15.0億円増加、禁煙化でファミリー層が7.4%増加
✔︎営業CFは安定的にプラスを推移、今期は3つの施策で売上97.0億円(+26.5%)を目指す
禁煙化でファミリー層が7.4%増加・・・
と、当然、禁煙により顧客行動の変化は出ているようですね。
深掘りしていきましょう。
禁煙化の背景にあるターゲット戦略
STP分析をしていきます。
STP分析
S:セグメンテーション
広くは、全国のサラリーマン+子連れファミリー層
より多くの人に、こだわりの串カツを食べてもらいたいという想い。
話題の禁煙化はファミリー層を拡大するための打ち手
T:ターゲティング
平日と休日で分けてターゲティングをしていることが印象的です。
平日:サラリーマン
休日:子連れ家族
P:ポジショニング
価格軸=安い⇆高い
価値軸=日常⇆非日常
串カツ田中のポジショニングとしては、価格は安く、非日常体験を提供していることがポイントだと考えています。
競合としては、
平日:新橋の居酒屋、大手チェーン居酒屋
休日:ファミレス(サイゼリヤ、デニーズなど)
4P分析
4P分析から、具体的なマーケティング構造を読み解いていきます。
Price=価格
比較的、串カツ、一品ものメニューともに低価格
100円串
120円串
150円串
200円串
Product=商品
他店舗には真似されにくい調理ノウハウが詰まった串カツ+大阪フード
Place=立地・店舗
現在は都心中心→今後はローカルエリアを拡大する戦略
Promotion=広告・広報
お子様向けサービスも充実
ターゲット層に分けたコミュニケーション戦略をとっている
串カツ調理をアプリで体験という面白い仕掛け方もしています。
禁煙化と成長の因果関係は?
テーマを禁煙化と成長の因果関係を読み解くとしましたが、結論、ファミリー層の開拓には一定の貢献はあったと思っています。
しかし、本質はそこではなく、
・サラリーマン需要開拓とファミリー層開拓を両立させたこと
・子連れ家族層が喜ぶコミュニケーション&体験設計をしていること
・そもそも安くて美味しい串カツや大阪B級グルメを出せること
これから禁煙化の裏側には成功要因として隠されているのです!!
表面的な部分だけで成功要因は特定することはできません。
もし、自分が串カツ田中の海外マーケティング担当だったら?
最後に自分なりの戦略仮説をまとめます。
串カツ田中のKPIを整理すると、
・店舗数:UP→地域店舗を拡大
・客数:UP→家族層を取り込み
・客単価:Down→家族層が増えれば単価は下がる
※飲食店の売上構造=店舗数×客数×客単価
なので、打ち手としては、
・店舗数を効率良く増やす
・客数を増やす
・客単価をあげる
に影響するものを考える必要があります。
①店舗数拡大=海外開拓
既にシンガポールとハワイに店舗を構えている串カツ田中。
個人的には、もっと海外の需要は発掘できると考えています。
海外に串カツを当たり前に食べる文化をつくりましょう!!
既に海外観光客に人気な串カツ
例えば、串カツとワインのマリアージュ大作戦→フランス開拓とかできないかな・・(妄想レベル)
②外国人スタッフだけの店舗づくり
串カツ田中は、新卒だけの店舗をつくり、研修目的+低価格でサービス提供というユニークな取り組みをしています。
この風土を活かして、外国人スタッフのみで、日本語が苦手なスタッフ(なんなら喋れない人)が接客する店舗はどうでしょうか?
多様性やグローバリゼーションを感じることができる店舗という認知がされたら面白いし、外国人スタッフの研修の場として機能しそうだなと考えています。
以上、串カツ田中のマーケティングトレースでした!
平日と土日の両方に行って、店舗体験がどのように変わっているのかをフィールドワークでリサーチしてみても面白いかもしれないですね。
ぜひ、マーケティングトレース やってみたよ!という方がいらっしゃれば、#マーケティングトレース でnoteや Twitterで発信してみてください!
こちらのマガジンにまとめていきますので!