めがねシャチョウです。今日は、起業家、経営者、もしくは、これから独立を考えている方、向けの話です。

失敗する人には、驚くほど共通点があって、これまでのめがねシャチョウの起業経験から、失敗する人の特徴をまとめてみました。

(1) カリスマ経営者なんていない

最初に、お話ししておきたいのは、カリスマ経営者、という誤解を捨てることです。カリスマ経営者なんて存在しません。これは皆さんがカリスマ、と思っているような人でも、裏側で地道に血の滲むような努力をしている、ということです。

ちょっと成功しはじめたら気持ちが浮ついてカリスマ経営者の気分で、よく直観的、野性的に行動する経営者の人いますが、やめたほうがいいですね。

私の知る限り、カリスマ経営者、と言われる人ほど、リスクを最小化するための努力しています。直観だけで動いている人で継続的に、活躍している人はほぼいません。

カリスマ経営者という誤解が、ちょっとうまくいきはじめた経営者の意思決定の質を下げてしまうんですよね。ちょっとうまくいきはじめると勘違いして脇が甘くなる経営者は多いです。

最終的にとらなくてはいけないリスクはとる必要あるのですが、無駄なリスクはなるべくとらないことです。

そして、リスクを減らせるのなら、限られた時間の中でも、できるだけ減らす努力をしなければなりませんし、最悪のシナリオだったとしても、必ず再起できる状態にしておく、というのが重要です。綿密にシミュレーションしてください。

うまくいきはじめて、リスクや採算のシミュレーションが甘くなって無理な拡大をして、会社をつぶしてしまう自称カリスマ社長、無茶苦茶多かったです。成功した人は、運が良かった、と言いますが、運はもちろん大事ですが、継続的に成功している社長は裏側で本当に緻密に戦略をたてています。

これに関連して、ユニクロの柳井正さんが書いた一勝九敗、という本もお勧めです。ユニクロの柳井さんが挑戦して、失敗しながらも、成功を手にしていく過程が垣間見れます。

(2) すぐに西麻布とかで飲み歩くな。本業に集中しなさい。

私がよく転職希望者にアドバイスするのは、ベンチャー企業に関わらず、大企業に関わらず、社長の行動をよく見なさい、と言います。

要は、社長がどれだけ、本業にコミットしているか、が非常に重要です。

なぜなら、社長が本業にコミットしている会社こそ、将来成長する可能性が高いのは誰もが分かることです。

少し事業がうまくいきはじめると、西麻布で飲み歩きすぎている社長だったり、平日ゴルフに行き過ぎている社長だったり、出てきます。

(リモートだなんだ、と言いながら、隠れて平日ゴルフに行っている社長も増えてそうですね。)

で、一般的に言われている通り、めがねシャチョウが自分で経営してても感じますが、会社は絶対社長の器、以上に成長しないと思うし、社長が社員にある程度は背中を見せていかないといけないと思います。

なので、社長が本業にやる気のない会社は中長期的にはうまくいきません。

本業が少しうまくいきはじめたら、なんか、アドバイザーやったり、エンジェル投資したり、と本業から気持ちがそれていきます。

うまくいきはじめて、他のことに興味を持ち始めたときに、起業家、経営者の真価が問われるんじゃないでしょうか。

そこで誘惑からぐっとこらえて、さらに本業に邁進する、あなたにはできますか?


(3) 組織、人材を軽視する、外向きになる


先ほどの本業から気持ちがそれる、にも近いんですが、成長の過程で気持ちが外向きになる社長は階段を踏み外します。


先ほどの話が、本業と関係ないところ、としたら、本業に関係ある仕事の話で経営者の気持ちが外向きになる、ということです。


あなたの革新的な技術、革新的なアイデア、ビジネスモデルがヒットして、あなたの会社は急成長しているかもしれません。

更なる営業、ネットワーキング、連日連夜の会食。

経営者によくある光景じゃないでしょうか。

この当たり前の光景が僕は、階段を踏み外すきっかけだと思っています。

あなたが開発した技術も、ビジネスモデルも、トレンドと共に陳腐化します。競合がさらに良い技術を投入するかもしれない。

5年、10年スパンで、ビジネスモデルも技術も陳腐化することが多いです。

10年スパンで常に成長している会社は、必ず、人材、組織、に中長期的な視点で投資しています。投資というのは、お金だけの話ではなく、経営者自体の意識、時間、も内向き、社員や組織に向いている、ということです。

今回のコロナショックのような外部環境も5年、10年スパンで起こりますが、ビジネスモデルと違って、人材は裏切りません。いきなり、能力が落ちる、ということもなく、分かっている経営者は、中長期の視点で人材に投資していきます。


なかなか社長がつかまらない、会議にも出てこない、いつもオフィスにいない、という会社は気をつけたほうがいいです。


(4) 私物化、見栄に潰される経営者

つぶれた会社の特徴の一つに社長の公私混同があります。会社を色んな意味で私物化してしまうんですよね。

私物化にも色んな種類があります。わかりやすいのは、個人のものと思われる経費を会社で落としたりですが、他にも、自分の愛人を会社に入社させる、自分の知り合いの会社に発注する、本業と関係ないところにお金を使う、など多岐にわたります。

私物化はジャブのように企業体力を奪っていきます。あわせて社員のモチベーションも低下していきます。

さらには、少し、世の中から認められ始めると、経営者の見栄が先行していきます。

過度に豪華なオフィスに移転するのははその最たる例です。そこをぐっと我慢して、もっと営業利益に直結する将来への投資にそのお金を使いませんか?


コスト管理、お金の入り繰り、管理がずさんな人で会社をつぶした経営者はたくさん見てきました。


そういう社長ってすごい羽振りよくて、いい車乗ってたりもします。
お店でもいい店でシャンパンおごってくれたり、すごい場合は、物買ってくれたり、社員旅行連れてってくれたりするんです。

で、だいたいそういう人って、役員報酬も3千万円から5千万円以上取っててさらに交際費も年間制限ぎりぎり使ってます。

前に、知人の奥さんが言っていたことがあります。旦那さんが某企業のNo.2のポジションのようで、その旦那の会社の社長がその奥さんに、エルメスのバーキンを買ってくれる、と言っていると。その奥さんは、聞いている人に対してマウントとってるつもりだったかもしれませんが、まあ、旦那さん、バーキン買ってもらう前に、その会社やめたほうがいいんじゃないでしょうか、と思いましたね。


もうこういう会社は、会社の成長よりも、社長の承認欲求を満たすことが優先されはじめているので、成長はあまり期待できないかもしれませんし、多分、社長がそんな感じなら上場もできないでしょうね。

従業員側としても、何を会社や社長に求めるかにもよりますが、まあそういう社長と一緒にいても、人生は豊かにならないような気がします。

めがねシャチョウの忠告、耳に痛いかもしれないですけど、皆さん、頑張ってください。

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