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「プログラミング・ゲーム作り」教育への可能性

プログラミング教育が学校現場に少しずつ浸透し始め、ゲーム作りの要素を学びに活かすなど様々なプログラミングに関する取り組みが各地で行われています。
私自身、勤務校(中高)の体験授業イベントで小学生のプログラミング教室の講座を受け持つ機会が年に何回かありますが、最近は参加者の小学生の様子にいくつか変化がみられるようになりました。

女子のプログラミング学習者が激増中

小学生対象のプログラミング教室を担当していると、女子の参加者が年々増え続けていることに驚きます。中には既にUnity(ゲームを開発するためのPCツール)を使って自作のゲームをバリバリ作っている子たちもちらほら目にします。
低学年の子ども達向けの講座では、保護者のみなさんが子どもと一緒にはじめてのプログラミングに挑戦する姿が印象的です。

ScratchJrを使った競争ゲーム。ボタンを押すとキャラクターが動くようにプログラムします。

ゲームを作ることで育まれる力は多岐に渡ります。
どんなゲームを作りたいか考える「想像力」、自分が思っている通りにキャラクターが動くプログラムを組む「筋道を立てて物事を考える力」、何人かでゲームを制作しているのであればチーム内での「コミュニケーション力」など。
その中でも、ゲーム作りの過程で発生するたくさんのエラーに負けずやり抜く「忍耐力」が現代の子ども達にとっては最も重要な力のひとつであると感じます。
プログラミングはエラーとの戦いであるとも言え、こうしたエラーに負けずどのようにしたら改善できるのか。試行錯誤していく過程に多くの学びの要素が詰まっています。

中学数学の授業でアプリ制作を扱うことも。コードを書くのには英語を使います。

自作のゲームを友達同士で楽しむ

最近の子ども達はYouTubeの動画などを情報源として、様々なことに挑戦します。
ゲーム作りもそのひとつで、自作のゲームをプラットフォームに公開して友達同士で楽しむ子ども達も少なくありません。

(オンラインゲームを制作したり遊んだりすることができるプラットフォームのひとつ「ロブロックス」)

その背景には、Minecraftやあつまれ動物の森、スプラトゥーン、Fortnite、荒野行動といったオンラインで友達同士ワイワイしながら、様々な目的でゲームを楽しむ文化が定着してきたことも大きいと感じます。
ゲームやプログラミングの進化のスピードや広がりには、スーパーファミコンでドット絵のゲームに慣れ親しんだ世代の私にとっては、会話について行くだけでも本当に必死で日々苦労をしています…

この記事をお読みの保護者世代のみなさんには「ゲームなんてやめなさい!」とお子さんを叱る前に、ぐっと堪えて「このゲーム、どうやって作ってるんだろうね?」と少し子ども達へ声の掛け方を変えてみることをおすすめします!
こうした声掛けの変化が、もしかしたら子ども達の好奇心や興味関心を大きく引き出すきっかけとなるかもしれません。

学習においても好奇心や興味・関心は子ども達のエンジンやガソリンですから、いきいきと学ぶことができる子ども達を育てるため、子ども達一緒にプログラミングやゲーム作りに挑戦することは大きな価値があると感じます。

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