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スマホは学校に必要か、不要か。

「スマホ中毒」

うっかりすると子どもだけでなく、大人の私たちも陥りがちな問題です。
特に仕事が忙しく、見たかった映画をネットフリックスで見ようと思っていたたけどなんとなく気乗りがしないとき、読みたかった本を読もうという気力が起きないとき、ダラダラとスマホの画面を見て寝てしまうことが増えてしまっていて自分自身もヤバいなと感じる機会が増えました。

学校現場だけでなく、家庭でも日常的に子ども達がスマホを触るようになった昨今では、こうしたデジタル機器が教育に与える影響について世界中で考えられ始めています。
特に子どもの「スマホ中毒」については様々な地域で問題視されていて、いくつかの国では学校にスマホを持ち込むことを禁止する法律を作って対策も始まっています。
スマホでYouTubeやゲームにハマってしまうことが、日々の学習の妨げになっていることが世界中で問題になっている事実がこうした動きからもわかります。

OECDが昨年発表した学習度到達度調査(PISA)「デジタル機器がどの程度算数の学習を注意散漫にさせたか」のデータ。日本は世界の中でもスマホなどデジタル機器の誘惑に負けず、集中して学習できている国のひとつ。

学校から持って帰ってきたタブレット端末で「勉強をしてるんだか、ゲームをしてるんだか全くわからない。」と保護者のみなさんからご意見をいただくことも多いです。
遊ぶように学ぶのが大切なのか、学びと遊びをどうやって切り分けて考え行動に移すことができるのか。
子ども達にとっても、スマホの誘惑から自分の行動を律し、節度をもって使うことは難しい問題なんだろうなと感じます。

反面、日本はITスキルにおいて他国よりも遅れていると長年様々な場面で言われ続けてきました。
エクセルひとつ使えないまま大人になってしまい、社会に出てから苦労するようなことも避けなければならず、デジタル機器をどのように学校現場で活用し教育に落とし込んでいくか、大きな課題です。

正しいSNSの使い方は誰がどうやって教えるべきなのか。

今年度の中学生の英語の授業で、生徒達が取り組んだ課題の提出をInstagramやTiktokなどのSNSでする試みを始めました。
鍵付きのアカウントではなく、あえて公開のアカウントを作り、教師が間に入りながら「SNSで発信する際のマナー」や「英語で発信・交流することのメリット」などを教えたり、子ども達と話し合いながら進める授業です。

SNSを扱うので当然トラブルもありますし、なかなかこの分野について学校では踏み込みづらい事情はあります。
それでもこうした授業に取り組んでいる背景には、実際に海外留学を経験した卒業生から「留学に行った際、英語のInstagramアカウントを通じて現地校の生徒達と打ち解け、交流したり親睦を深めるのにかなり役立った。」という意見が多かったことが挙げられます。
SNSの正しい使い方とは?マナーって?SNSをうまく活用して世界に発信できる人とできない人の違いとは?
そもそもスマホは学校に必要?それとも不要?
学校で教えるべきマナーなのか、それとも家庭で扱うべき課題なのか。

正しくリスクをとりながら、子ども達へ返ってくる学びのリターンを大きくする。
教育は未来への投資なのだから、教科や学校種を越えて、そんな授業が増えてもいいなと思っています。

↑↑こうした授業内容について、指導の中身(指導案)を記載したデータです。
この授業について、公開授業を11月中旬に行う予定です。教育関係者でご興味ある方いらっしゃいましたら、ぜひお声掛けください!

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