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よなよなエール流「キャリアの社内公募」を大公開!

多様な働き方が論じられる昨今、以下の記事を見て、「これは私たちの会社の状況も参考までにお伝えしなきゃ!」とやや使命感に駆られて(笑)今回まとめてみた。

私たちの会社では様々なキャリアの社内公募を行っているが、今回は3つの制度とその効果を紹介したい。

1.ユニットディレクター立候補制度

UD立候補プレゼンの様子

ヤッホーブルーイングには一年に1回、ユニットディレクター(部署責任者)を公募し、プレゼン大会を経て来期のリーダーを決める制度がある。

プレゼン大会では、立候補者が全スタッフの前で戦略プレゼンを行い、質疑応答も交え、そのプロセスを視聴した全員がアンケートを提出。その結果を参考にして来期のリーダーが決めている。
立候補先は全社の既存チームだけでなく、新設のチーム提案も可能。
毎年私が事前に「来期はこういう事業を強化したい」というメッセージを送るが、そのメッセージに関係なく違う新設チームを提案してくるスタッフもいる。9月にプレゼンは実施されるが、今年も多くのスタッフが立候補してくれている。今からプレゼン当日が楽しみでワクワクしている。

さて、どうしてこのような制度を作ったかというと、以下の効果があるためである。

●立候補者視点
・切磋琢磨の精神で努力し成長の機会となる
・会社の将来を主体的に考えることにより経営者マインドになる
・ディレクターに選ばれた後は強い使命感とモチベーションで役割を全うしようとする
●全スタッフ視点
人事を自分ごと化し、納得感が増す
・プレゼンを視聴し、共に会社の将来を考える機会となり、視座が上がる
・自分も頑張らねば!と切磋琢磨の精神に火が付く
●私(社長)視点
・プレゼン内容の良し悪しや、本人の力量などは日頃一緒に仕事をしているスタッフが一番よく理解していてアンケートの意見は参考になる

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このような感じである。もう既に10数年続けているが、年々制度をブラッシュアップし、より良いものへ進化を続けている。


2.プロジェクト制度

タイムテーブル

スタッフは全員いずれかのユニットに所属しユニット内の業務を主にしているが、それとは関係なく『自分の興味があるプロジェクト(PJ)に業務時間の平均20%を費やして良い』という制度。もう少し具体的に説明すると、例えばスタッフの誰かが、

「こういう課題を解決したいので、PJメンバーを募集します!」

とメール等で全社に呼びかけると、必ず誰かが、

「私それ興味があるのでメンバーに入りたい!」
「その課題は私にも関係しているので一緒に解決したい!」
「この課題解決に向けて、私のこのスキルを活かすことができると思う!」

などと反応し、すぐに必要数のメンバーが集まるのが常である。
中には予定応募人数を遥かに超えた応募者がいる場合など、「折角なので全員でやりますか!」となることさえある。現在社内にいくつのPJが立ち上がっているか私にも分からないし、それを管理しているスタッフもいない。所属ユニットに参加の相談はするが許可を取る必要もない。

この制度を行うことによる応募者の効果は以下の通りである。

●応募者視点
・自身がやりたい事柄に立候補するので、高いモチベーションで業務をやり遂げる
・キャリアのステップとして、新卒組は基本3年毎に色んな部署(ユニット)を経験し、中途採用組は入社時の配属で中期的にスキル発揮してもらうことが多い。PJに参加することにより自分のユニット外であっても興味のある業務を体験したり、自分の適性に合った業務を色々と探せ、今後のキャリアに生かすことができる
・もし現所属の職種が自分に向いていないと感じていても、異動できるまで一定の期間はかかってしまうが、PJに自由に参加できる機会があることにより現所属以外でも高いモチベーションを発揮できる業務を担え、満足度が高まる
・多様な業務を経験することによりスキルアップ

先ほどの写真はファンイベントのプロジェクトで、様々な部署のスタッフが看板制作に取り組んでいる、まるで文化祭のような場面である。
最近も新人スタッフを中心にプロジェクトが立ち上がり、全社を巻き込んで、素敵な社歌をつくっていたので興味のあるかたは是非(笑)


3.急を要するポストの公募

人事異動は通常1年に一度、期の変わるタイミングで一斉に行うが、どうしても期の途中で様々な事情により特定のポストにスタッフを補充したい場合がある。
その時も基本は社内公募だ。「こういう事情で急遽このポストを募集したいので希望者は立候補してほしい」という感じで、急ぎなので数日間の募集期間を設け募集を締め切る。毎回、ありがたいことに誰かしら立候補してくれるので、急な異動にも関わらずあまり調整負荷がかからず実行できる。

この制度を行うことによる応募者の効果は以下である。

●応募者視点
・やりたい人が立候補するのでモチベーションも高く、必ず業務をやり遂げる
・自身の今後のキャリアを真剣に考える良い機会となる

以上の様に、様々なキャリアの社内公募制度を紹介したが、一つ注意点も付け加えておく。他社が同じように公募制を導入しても、ひょっとしたら私たちの会社の様に多くのスタッフが公募に対して手を挙げるか分からないということだ。

これは会社の文化に深く影響を受けるものである。私たちの会社は個人情報や人事に関する内容、一部案件を除いて基本的に情報が全社に対してオープンで、自ら考えて行動し、チャレンジすることも推奨している。全社横断で仕事をする文化が定着していることもあり、フットワークが軽いのだ。

そういう文化のもとで、積極性のあるスタッフが成長し、貢献するサイクルが上手く回っている。もしこのような制度に興味がある会社があれば、自社の文化に合った制度に修正しつつ、短期の成果を求めず中長期の視点をもって導入していく必要がある。定着させるには少し時間がかかる制度かもしれない。

いずれにしろ、これらの公募制度が私たちの会社を活気づかせ、成長の源泉の一つになっているのは間違いない。

経営者や人事の皆さん、興味があれば前向きに検討してみてはいかがだろうか。

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