40歳、転職か残留かを見極める方法
まだまだひとつの会社で定年までというキャリアを選択する人が多い日本の労働市場。「人生100年時代」とも言われる中で、多様な働き方を選択する人も増加している。40歳というと人生も折り返し地点と捉える方も多いのではないだろうか。
とはいえ「いざ転職!」と考えてはみても、すぐには飛び出せない理由が山ほど浮かんでは消え、結局なんとなく現状維持という選択に落ち着く。特にいま40歳を迎える方はいわゆる「ロスジェネ世代」であり、就職活動時は戦後最低レベルの求人倍率という厳しい環境の中でやっとの思いで現職をつかんだ方も多いのでは。30歳を迎えるころには「リーマンショック」による冬の時代で昇給やボーナスもままならず、そして今は「これからはイノベーションだ!若手(20代)を抜擢しよう!」という大号令を横目にしながら、「そもそも私達の世代はなにか報われたことがあったか?」などの思いが脳裏をよぎる。
売り手市場のいま、特に不足しているのは高い専門性を持つ職種やマネージャー職である。単に管理職ではなく、新しいタイプのリーダーとして力を発揮できる人はどこでも求められている。つまり、トップダウン型ではなくチームワーク型であり、メンバーのモチベーションを引き出しチーム全体としてのパフォーマンスを最大化できる能力である。そのためのツールとして「1on1」や「OKR」等を活用する。
では転職を考えてみる上で検討すべきことはなにか?
40歳を過ぎて、その後のキャリアを考えるにおいて、比較検討すべきは次の3点です。●自身の経験・スキル●自社(事業)の処遇●市場・事業環境の可能性
特に3番目に注目したい。日本発のスタートアップとしては初めてのユニコーン(上場時の時価総額が1000億円以上)となったメルカリの例にあるように、爆発的に伸びている市場に飛び込むことはかなりの可能性がある。最近はスタートアップでも福利厚生に力を入れており、優秀なタレントの獲得に必死である。むしろ、コスト削減で利益を創出しているような大企業の一部よりも充実していると言っていいだろう。IT産業はまだまだ倍々で伸びていく市場であり、若手が多い。ゆえに、マネージャーが常時不足している。どの会社もカジュアルなミートアップ(交流会)を開催しているので、気になる会社があったら軽く遊びに行ってみてはいかがだろうか。