シェアサロンの体験から学ぶ、美容師の働き方の選択肢の多様化
長年お世話になっている美容師さんが独立されることに。新しいお店の準備をしている中で、「店舗が完成するまではシェアサロンで施術します」とのことで今日初めてシェアサロン、行ってきました。
2020年の年末にTBS×NewsPicksの「金言ピックス」という番組に出させていただいたことがあるのですが、その時に美容モール「THE SALONS」を運営するThe Salons Japan株式会社の清水秀仁社長のピッチを聞く機会があり、その時にシェアサロンの存在を知りました。今日利用したのはSALOWINが手がける渋谷のシェアサロンです。(プレスリリース拝見したら今夏に福岡、大阪、名古屋への出店が決定されているとのこと)
ちなみに、美容モールとシェアサロン、業務委託サロンはそれぞれ異なる形態だそうです。美容師さんの働き方にこんなに選択肢があったのか、という事も日本でも既にこんなに多くの企業がビジネスを展開していることは知りませんでした。詳しくはぜひこちらを。
そしてピッチの時に教えていただいたのが、アメリカでの美容モール事情でした。
アメリカでここまで(かつかなり前から)メジャーになっているビジネスである、というお話を聞いてまだまだ知らない世界があるなと当時は思っていたくらいだったのですが、それでも日本での需要がまだ正直ピンときていませんでした。
日経新聞で「シェアサロン」で検索してもまだ記事は少なく、「シェアサロン」(+「シェア美容院」)で検索するとまだ5つほどしか記事が出てこないのですが、その一つが2019年のこの記事です。
シェアサロンを運営するGO TODAY SHAiRE SALONは、この1年後の2020年には10億円を調達したそうです。今日利用したSALOWINも全国展開を予定されていますが、GO TODAY SHAiRE SALONは2025年までにまでに100店舗を、そしていずれはアジアなどの海外市場も視野に店舗数拡大を目指していくそう。
シェアサロンを利用するのはフリーランス美容師、と呼ばれる方々ですが、そのフリーランス美容師は2018年の段階で約83,000人いるとの調査結果が。長時間労働や給与水準、ワークライフバランスの問題などもあり美容師の離職率は1年で50%とも言われています。その働き方を変えていくためのフリーランスの選択、そしてその働き方を支えるのがこのシェアサロンです。オフィスからWeWorkなどのシェアオフィスに移行する働き方とも同じですね。
そしてコロナ禍も、シェアサロンが選ばれるようになった一つの理由だそうです。シェアサロンは一つ一つの席が個室のように区切られているので安心です。髪を切ったり染めたりを自分でやるのはなかなか難しいもの。初めての緊急事態宣言が出た時は、ヘアサロン・ネイルサロンも休業してものすごく困ったのを覚えています。
いつもは寝てしまったりぼんやりしていることが多いのですが、今日はシェアサロンが興味深すぎて、美容師さんを質問攻めに(笑)。他のシェアサロンも使われたことがあるそうで、シェアサロンの違いや仕組み、メニューの決め方や設備についても色々教えてもらいました。そして美容師さんによると、シェアサロンにいる美容師さんのレベルがものすごく高い、と。そして一人一人がスペースの”オーナー”でもあるのでその意識も高く、学び合うことがとても多いそうです。
目下店舗の準備中とのことで、次にお願いするときはもうその店舗の予定。今日はシェアサロンという仕組みを体験できる貴重な機会になりました。それと共に、美容師さんの働き方の選択肢の多様化に触れる機会にも。毎年2月20日周辺はat Will Workカンファレンスの日で、5年間様々な働き方に触れる1日を過ごすのですが、やはりこの時期は学ぶタイミングなのかもしれませんね。