量と質どちらが重要か。結果が出ないときに見てほしい、今日からできるアクション
株式会社Another works代表 / 日経COMEMO KOLの大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しています。
思うように結果が出ないのですが、”量と質”どちらを重視すべきですか?
新卒では営業職に従事し、現在は経営者をして6年目となりましたが、多くの若手や会社メンバーから”量・質問題”についてご質問いただきます。営業職はもちろん、圧倒的に成果を出したい、目標をハイ達成したい方に共通するお悩みだと思います。今回は”圧倒的に成果を出すために大切なこと”をテーマに、私の実体験をお話ししていきます。
新卒1~3年目は”量”しか考えない
”量・質問題”への結論から申し上げると私は圧倒的な”量”に勝るものはないと考えています。私は2015年に人材大手であるパソナグループに入社し、新規事業部に配属、営業職としてキャリアをスタートしましたが、常に意識していたのは”量”をこなすことでした。
”量はいずれ質に変わる”とよばれる「量質転化の法則」がありますが、量が質に変わったタイミングはなかなか自分ではわからないものです。また、テクノロジーの発達が凄まじい現代において、一度獲得した質は永続的に維持されるとは限りません。AIに代替されてしまえば価値がなくなり、情勢が変われば不要のスキルになる危険性すらあります。だからこそ常に”量”をこなすことを念頭に置くべきなのです。
私も営業時代は「なかなか結果が出ない」苦しい時期もありました。同じスプリクトを使ってテレアポをしているにも関わらず、同期はアポイントが獲得できて私はできない、そんな悔しい思いをしたこともあります。そこで意識したのは「どんな量をこなすか」でした。まず、同期と”同じ量”をこなしていても突き抜けた成果を出すことなどできません。せめて2倍、3倍以上を目指しながらアクションを重ねていきました。
次に、自分の得意分野で”量”をこなすことを意識しました。ライバルとまったく同じ方法で量をこなしても限界があります。成果で突き抜けることはできません。自分の得意に合ったフィールドで量をこなすことが重要です。(2015年)当時の営業手法はテレアポが主流でしたが、私は文章を書くことが得意だったこともあり問い合わせフォームでのアポイント獲得にトライしました。具体的には、営業先の会社が抱える課題を徹底的に調べ、それに対する解決策を1社ずつカスタマイズしながら送ったのです。ラブレターを送るような感覚です。お客さんの立場になって考え、「されて嬉しい提案」「言われて嬉しいメッセージ」を徹底的に調べ、考え、言葉にしていきました。新しいフィールドでとにかく”量”をこなした結果、10通送れば1通は反応をもらえるように成長、その1件が案件化したときの喜びは、今でも忘れられません。
新しい手法で成果を出し、周囲に認めさせるために必要なことも”量”なのです。大谷選手の二刀流への道を分析した記事にもプレー”量”という言葉が使われています。マウンドに立ち続け、打席を立ち続け、偶然ではない成果を出し続けたからこそ周りから認められるのです。これはビジネスでも同様です。偶然ではなく必然的に、再現性の高い成果を出してはじめて「素晴らしいアイデア」だと評価されていきます。
量よりも重要なこと
ここまで量の重要性についてお伝えしてきましたが、実は質よりも、量よりも重要なことがあります。それはスピードです。どれだけ量をこなしたとしても(=総量は多かったとしても)1歩目が遅ければ突き抜けることはできません。あなたが止まっている間に、圧倒的な量を積み重ねて前に進んでいる人は多くいます。1歩目を踏み出す準備をしている間に、数十回の失敗をしながら成長している人もいるでしょう。どれだけ早く失敗し、どれだけ早く正攻法を見つけることができるか、量の前にある1歩目のスピードが何より重要です。「明日やろう」ではなく「今日やろう」その差が成果に如実に出てきます。
また、量をこなすためには膨大なインプットも欠かせません。特に営業においてはいざ提案しようと思ってから1社ずつ丁寧に業界情報や最新トレンドを調べていては”量”をこなすことはできません。基礎知識を早く身につけ、常に最新のトレンドを把握するために、日経ビジネスやその他のビジネス雑誌を読み漁りました。そして、わからないことがあればその場で解消する、このような地道な努力の積み重ねが、今の自分を支えていると思います。
成果が出てきても”質という言葉”に逃げるな
”量”をこなした先には成果が出始めるタイミングが訪れます。そこで何をするかが「さらに成長できる人」と「そうでない人」の分水嶺です。「成果が出てきたから質を高めよう」もし、そのような思考になっている人がいれば危険信号です。成果が出始めたタイミングこそ”量”が重要です。成果が出始めたタイミングは最も多くの”失敗経験”と”成功経験”を持っています。賞味期限のある経験という財産に再現性を持たせることができるのは、その瞬間しかありません。
もちろん、業務効率化や質の追求も重要です。しかし、質を高めることが目的になってはいけません。あくまで仕事の本質はお客さまへの価値提供とそれに基づく売上や利益の最大化です。例えば、AIを活用することで業務を効率化し、1時間かかる業務を5分で終わらせることができた場合、浮いた時間で”量”をこなすことできる(=お客さまに向き合う時間が増える)。この”量”を確保するための業務効率化や質の追求には価値があります。
ここまで”量・質問題”について私なりの経験をお話しさせていただきました。思うように結果が出ないと悩んでいる方は、まずは今日何をアクションできるか考えてみてください。質よりまずは量が重要です。そして量よりもスピードが何より重要です。”今日”からできる1歩を踏み出してみてください。
大林 尚朝 / NAOTOMO OBAYASHI
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