社内複業で育てる次世代リーダー候補
「複業」で若手を育成する
伊藤忠商事でユニークな取り組みを行っている。部門横断の仮想オフィスでの「複業」を通じて、新事業を次々と立ち上げている。いわゆる「社内複業」と「社内起業」の合わせ技のような取り組みだ。
縦割りになりやすい組織風土を打ち破り、若手に挑戦する場を与えている。
伊藤忠商事、新事業生む「複業」 週5時間で崩す縦割り:日本経済新聞
経営幹部候補を育成する「ヤングリーダーシップチーム」
日本では伊藤忠商事のような取り組みは珍しいが、世界に目を向けると、欧米の企業では「ヤングリーダーシップチーム」という名前で似たような取り組みが行われてきた。
「ヤングリーダーシップチーム」とは、経営幹部候補生である若手社員が部門横断で集まって、主業務とは別に新事業を立ち上げる取り組みだ。事業が成功するかどうかよりも、育成に重きがおかれて、挑戦することが評価される。
リーダーの効果的な育成方法は、実際にリーダーとしてのポジションに就け、経験を積ませることだ。しかし、若手をいきなり責任のあるポジションに就けることはリスクが大きいし、そもそも遊ばせることができるようなポジションの余裕はない。そこで、リーダー経験を積ませるために、自分たちで事業を立ち上げさせるのだ。
このようなチームは、主業務と言うよりも、副業務としてアサインされたり、手上げ式で自主的に取り組む。
「ヤングリーダーシップチーム」の取組みは、実績も評価されており、有効なリーダーの育成方法として知られている。
伊藤忠商事の取組みは、ただの「ヤングリーダーシップチーム」なだけではなく、オンライン上の仮想オフィスで行っている点も面白く、現代的だ。このような取り組みは、ほかの企業でも真似をして、どんどん増えて欲しい。
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