「日本の停滞」という「現象」の背後にある「構造」
日本は停滞しており、大きく変わらなければいけないことは明らかです。
https://newspicks.com/news/3125520/body/?ref=pickstream_145483
ピーター・センゲは、我々に見える世界には、階層構造があり
・「現象」の背後には、「パターン」があり
・「パターン」の背後には「構造」があり
・「構造」の背後には、「マインド」がある
ことを指摘しました。
記事の「おっさん」という現象とこれに伴う日本の閉塞的な状況にもこの階層構造があります。背後にある構造を見極め、効果的な行動を起こすことが重要です。
日本の停滞の背後にある基本的な「構造」は、トップ経営者の持株比率の低下と議決権を含む判断権限の弱体化です。
日本にだって元気な会社はあります。ソフトバンク、ユニクロ、日本電産、ニトリ、楽天...。皆トップ経営者の持株比率の高いために、強い判断の権限を持っている会社です。
この背後には、経済の主体である株式会社の基本的な「構造」があります。株式会社では、通常、創業から時間が経って、資本調達を重ねると、トップの持株比率が下がっていきます(希釈化していきます)。持株比率は、会社の大きな判断の権限に直結します。
戦後に、日本には多くの成功した企業群が現れました。しかし、高い持株比率の創業者が引退し、そのまま部分改良に終始し続けるとともに、トップの持株比率が低くなったために、大きな手を打てる権限を持つ人がいなくなってしまったわけです。権限が分散した状態になってしまっています。
この背後にある「マインド」は、なまじ経済がうまくいっていたので、資本主義経済というよくできた制度に対する無理解を正当化する(これによる、モノづくりに対する妄信的な重視など)などがおごりがあったと思います。そのおかげで、リーダーシップを「強権」というような言葉で揶揄して過小評価する風潮もうまれてしまいました。これらは成功に伴う油断と思います。
ここで論じられている「おっさん」は、この構造によってうまれた「パターン」の一つです。「おっさん」を変えても、背後の構造は変わりません。
上記の構造を変えるには、起業、スタートアップして持株比率の高い企業をつくるしかありません。加えて、それだけでは時間がかかるので、大企業からの第二創業のような形も必要です(イトーヨカドーからセブンイレブンが生まれたようなことをイメージしています)。
多くの人が、このいずれかの動きに参画すれば日本は変わるはずです。私も行動したいと思っています。
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