顧客の課題解決ができれば、予想外の売れ方をする時はある
今朝に小さすぎる水筒「ポケトル」が売れているという記事を読みました。
今までの水筒にない小ささで持ち運びやすくて、サッと取り出せるという価値を追求することで、ヒットを生み出したようです。
メディアでは、このように商品価値が表現されています。
ポケットに入る小さい水筒
日本最小の水筒
スマホ感覚で持ち歩く
そこで、大手の水筒開発の動向をリサーチすると、容量は減らさず軽量化する方向に注力していることが判明。「モノを軽くしても飲み物を入れれば重くなるじゃないか」と、業界の方向性に矛盾を感じた小林代表は、「小型化しかない」と確信した。
顧客の「重い水筒(ペットボトルを中心とした飲料)を持ち歩く」という課題を解決した商品です。
成功要因として書かれたことを要約
下記のような隠れたニーズが販売後に出てきたとのことです。
●隠れたニーズが出てきた
・外出先で薬を服用したいシニアの日常ニーズ
・赤ちゃんの粉ミルクを作るための白湯を持ち歩くのに重宝
●外部要因=小型化+環境配慮トレンド
"「バッグの小型化というトレンドも影響しているのでは? 昨今、弁当箱なども軽くて小さい物が選ばれる傾向にあります」"
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SDGsやサステナブルなものが求められる社会トレンド
なんと「国連世界観光機関/ユネスコ 観光と文化をテーマとした国際会議」にポケトル!活用されたようです!
結局は売れた理由は何だったのか?
色々と売れた理由が分析されていますが、ヒットの理由はシンプルで「顧客の課題を解決したこと」だと考えています。
商品コンセプトを定める段階で、
「重い水筒(ペットボトルを中心とした飲料)を持ち歩く課題を解決する」
そう、この顧客課題をシンプルに抑えられていたから!
何なら、これで以上、と言ってもいいくらいではないでしょうか。
この顧客の課題を解決することができていたから、市場や顧客が広がったわけです。
顧客の課題解決ができなければ何もはじまらない
新商品や新規事業において、何より大切にするべきは、「顧客の課題解決」
何の課題を解決したいのか?がブレてしまっていたら、どんなに価格を工夫しても、販路を広げても、広告チャネルを広げても、売れません。
ドラッカーは下記の名言を残しています。
「ベンチャーが成功するのは、多くの場合、予想もしなかった市場で、予想もしなかった顧客が、予想もしなかった製品やサービスを、予想もしなかった目的のために買ってくれるときである」
この予想外の市場・顧客において売れるという状況は、顧客の課題解決ができていれば・・・という条件つき。
まずは、シンプルに顧客の何の課題を解決するか?を議論することに時間を使い、定義したものは、チーム内で共通言語となるようにしたいですね。
まとめ
小さすぎる水筒「ポケトル」の事例は、顧客の課題解決ができれば、予想外の売れ方をする時はある・・ということを教えてくれます。
売れる・ヒットが生まれる理由は様々ですが、絶対条件として「顧客の課題を解決している」がある。
仕事で意識したいこと
・マーケティング戦略を複雑にし過ぎず、シンプルに「解決する顧客課題」を定義すること
(そのために顧客課題を議論することにリソースを使うこと)
・顧客の課題解決ができれば、市場やターゲットは広がる可能性がある
分析し過ぎて迷ったら、「顧客の課題」に立ち戻って戦略を考えるようにしたいところです。
成功のための糸口は、思っている以上にシンプルだったりするわけなので。
本日の日報は以上です。
※追記
ジョブ理論って色々と書いてあるけど、シンプルに定義すると「顧客の課題を理解して解決すること」についてまとめられていると思っています。