外資金融は令和時代の就職先としてどうか。
今日は外資系投資銀行について、給与がどうとか、現状の働き方改革の中でどれくらい働いてるとか、年収どうとかめがねシャチョウの実体験も交えて、リアルな話していきます。
⑴外資系投資銀行とは?
そもそも、外資系投資銀行とは何なのか、みなさんはパッと思いつきますか?ゴールドマンサックスくらいは聞いたことあるかもしれませんが、簡単にいうとM&Aのアドバイスなどを行う会社で、外資系の証券会社のことです。
日本で主に活動しているのは、アメリカに本社を置くゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、JPモルガン、バンク・オブ・アメリカ、シティグループとイギリスのバークレイズ 、ドイツのドイチェバンク、スイスのUBS、クレディスイスの9社ぐらいですね。
⑵実際外銀ってどうなの?
さて実際の外銀ってどんな感じなんでしょうか。
なお、今から話すのはIBDと呼ばれる投資銀行部門での話なので、別の部門に関しては変わってきます。
まず働き方に関してですね。
働き方に関しては、これは以前にも話しましたが、かなりの激務です。忙しい時期には、毎日朝8時9時に出社して深夜の2時3時まで働くなんてのもざらにあります。ただ、ここ2、3年においては働き方改革の影響も少しはあるようで、私が働いていた頃よりはマシになったとは言われていますね。なので、勤怠管理もかなり厳しく管理されるようになり、時期によっては早く帰れる日も増えてると聞きます。
とは言え、少数精鋭で案件を行っている外資系は必然的に忙しくなるのは今も変わりません。と言うのも、日系の投資銀行だと投資銀行部門だけで数百人のバンカーが在籍していますが、外資系だと50人弱〜100人弱しか在籍していません。M&Aの案件執行などは基本的にはやる仕事内容は変わらないので、少ない人数で行う外資系の方が忙しくなるのは当然と言えば当然です。
またね、外資系の中でもアメリカの会社とヨーロッパの会社では規模が違うので働き方も少し変わると思います。30人〜40人しか在籍していない欧州系の会社もあれば、ゴールドマンのような米系の会社だと100人近く在籍しています。
報酬に関しては、かなりもらえます。大体はネットの記事に書いてあるような水準であってますが、新卒1年目からボーナス込みで1000万近くはもらえますね。投資銀行の給与体系はベースサラリーと呼ばれる基本給とボーナスで構成されていますが、大体がベース700〜800、ボーナス200〜300がスタートになります。以前はもっとボーナスの比重が大きかったんですが、リーマンショックが起きてからは各社ボーナスの比重が下がり、代わりにベースの水準が少し上がって今に至るようです。これだけ報酬がもらえる業界は他には無いと思いますし、サラリーマンの中ではトップレベルの給与水準だと思います。
⑵-3 向いている人
どんな人が向いているか、と言うと一言で表すのは難しいですが、給与水準の高さだけに惹かれて飛び込むのは危険です。
時代は変化しているとは言え、変わらず厳しい業界ですし、周りのレベルも高く競争は激しいです。ハードな環境ゆえに鬱になる人はいまだにいますし、適性がハッキリと分かれる仕事です。強いて言うなら、企業金融が好きな人は向いてるんじゃないかなと思います。
新卒ではいってすぐにはもちろん使い物になりませんが、大企業の経営やファイナンスについて考えてアドバイスを行うプロフェッショナルですから、企業金融が好きな人にとってはエキサイティングな仕事だと思います。
ただ、起業したいとか、経営者になりたい人にとって、必ずしも近道になる仕事ではないですので注意してください。
⑵-4 クビ
外資系と言うとすぐにクビにされるから怖いとよく聞きますが、想像してるほどクビで会社を去る事態になることは多くないです。 数字が如実に出るマーケット部門は少し違ってくると思いますが、投資銀行部門では少なくとも若手が簡単にクビを切られることはほぼ無いと思いますね。やめるときは、クビでというよりも、鬱で精神を病んじゃったとか、ファンドや事業会社に転職するといった理由が多いと思います。
ただし、以前のリーマンショックや今回のコロナショックのように前代未聞の不景気がきてしまうと、部署ごとリストラなんていうのもよくあります。
⑵-5 近年の変化
やはりコロナの影響で、投資銀行でもリモートワークが浸透していると聞きます。ある会社の若手は4月に入社して夏以降まで一回も出社しなかった、なんて話も耳にします。また、近年ではコンプライアンスが厳しくなってきているので、むやみに深夜まで働いたり、上司からパワハラまがいなことをされる、と言ったことも少なくなっていると思います。
その分、空いた時間を自分で有効活用したりして、自主性を持って過ごさないと、社会人として急激な成長は見込めなくなってると思います。ここら辺が私が働いていた10年以上前の状況と異なる部分かなと思います。
大きな魅力もある反面、適性のない人には向いていない仕事です。就活生や転職を考えている人は、実際に働いている人によく話を聞いたり、しっかりと情報収集をしてからにしましょう。