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2月の記録的暖かさから考える桜の開花時期、夏の猛暑、気候変動

2024年の2月も終わりに近づき、思い出されることの1つとして、気温20度を超える記録的な暖かい日が数日あったことがあります。2023年の記録的な暑さを思い出しながら、2024年にまた訪れるであろう暑い夏を想像した人も多いのではないでしょうか?

気象庁の見通しでも6月〜8月に猛暑日が増えるとの見通しを示しています。

気象庁は20日、今年の夏(6〜8月)の天候の見通しを示した。地球温暖化に加え、南米ペルー沖の海面水温が上がるエルニーニョ現象の影響で、全国的に気温が高くなり、猛暑日が増えると予想している。担当者は「4月ごろから暑くなる可能性があり、十分な熱中症対策をしてほしい」と呼びかけた。

24年の夏も全国的に猛暑 気象庁「熱中症対策を」[2/20 日本経済新聞]

そんな中、少し先の話ではありますが2050年に向けての未来予測のインフォグラフィックが掲載されていて、ドキッとさせられました。仮に2050年に気温が2度上昇していた場合、8月の猛暑日の数は31日中24日と、ほぼ毎日猛暑日になることが示されています。桜の咲く時期も平年の3月24日ではなく、3月11日と、2週間近く時期が早まるとのことです。

画像:日本経済新聞

気象会社の「ウェザーマップ」が2月28日に発表した今年の各地の開花予想によると、東京地域の開花予想日は3月18日となっています。
*追記2/29 : 日本気象協会の予想では東京の開花予想日は3月21日となってます。
2024年桜開花予想(第2回) 全国的に平年並みか早い 開花トップは東京などの4都市で3月21日 [2/28 日本気象協会]

画像:2024年 第四回桜開花予想 全国トップは東京で3月18日 高温傾向で平年より早まるところ多い [2/28 ウェザーニュース]

ちなみに昨年2023年の東京での開花日は3月14日だったことを、覚えてますでしょうか?気象庁 ホームページの「2024年のさくらの開花状況」から昨年の全国各地の開花日を確認することが出来ます。

上記の図では2050年に気温が2度上昇した際の開花予想日として3月11日となってますが、2050年を待たずして桜の開花日が3月上旬に前倒しになっていくのでは、と心配になります。世界からのお花見を目当てに日本を訪れる外国人観光客にとっても桜の開花のタイミングを見極める必要がありそうです。BBCでは「気候変動が旅行者のお花見の計画を阻む」と題した記事を掲載しています。

過去4年間の東京都の猛暑日の数の推移を見ると、確実に増えていることが伺えます。昨年は年間で合計猛暑日が史上最高の22日となっていたそうです。

[credit]*猛暑日の日数と推移(2023年と過去50年間の年代別) https://www.teguchi.info/weather/summer/extremely-hot-day/

以上、不安にさせてしまう情報かもしれません。ただ、こうした異常気象をきっかけに気候変動のリスクや脅威を認識し、気候変動対策への意識や行動につながっていくことを願うばかりです。

この1年で国際世論が大きく変わり、ロシアの安全保障上の脅威より、気候変動やそれに伴う移民の大量流入などを深刻なリスクととらえる人が増えたことがミュンヘン安全保障会議の最新調査で明らかになった。前年に続いてロシアを最大の脅威としたのは主要国では日本と英国のみ。

気候変動「脅威」ロシア上回る 日本以外の世論に変化 [2/19 日本経済新聞]
画像:日本経済新聞

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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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