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「男は3割しか告白できない」は日本だけの話じゃない

日本人は、昔も今も3割しか恋愛できません。

「恋愛強者3割の法則」と僕は名付けましたが、男も女も未婚も既婚もすべて恋愛力のある人間は3割です。決していい加減なことを言っているのではなく、国の統計である出生動向基本調査でもそうですし、僕自身が国の統計より標本数の多い調査によって導き出した結果です。

詳細は、以前こちらにも書きました。

日本が皆婚だったのは、1965年まで結婚の過半数を占めていたお見合いのおかけですし、恋愛結婚でも大半を占めていた職場結婚もまたひとつの社会的お見合いシステムのひとつで、要するに「お膳立て」がないと結婚できなかったわけです。

現在、未婚化・非婚化が進行しているのは、受け身だらけにも関わらず、そうした社会的なお膳立てがなく、「恋愛できない人間に恋愛しろ」と押し付けているわけで、無理ゲーと言えます。

この考察は、かつてTBSテレビ「林先生の初耳学」でも採用されて、紹介されたことがあります。

特に、日本の男性は自分から告白なんてできないんです。太古の昔から。

ご存じですか?日本人で最初にプロポーズしたのは女性です。

「古事記」によれば、日本最初の夫婦といわれるイザナギとイザナミの二人ですが、「いい男ね」と先に声をかけてたのは女のイザナミの方だったという記述があります。本当は男のイザナギが言うはずだったのに照れて言えなかったんですね。

実は、その後、未熟児しか生まれなかったため、プロポーズをやり直しています。今度は男のイザナギの方から声を掛けました。そうして生まれたのが日本の国土だったわけです。

なぜ古事記にわざわざこうしたエピソードが盛り込まれているか、を考えてみましょう。これこそ、古来より実際は女性の方が積極的だったという証拠であり、「結婚の際には男が能動的にいくべし。そうじゃないとよくないことが起きる」とわざわざ神話で盛り込まないといけないくらい、男は意気地がなかったと考えられます。


さて、これは、日本人だけの特徴でしょうか?

2015年内閣府が実施した日本・フランス・スウェーデン・イギリスの4か国での調査によれば、日本人は男女とも恋愛に受け身であるのはもちろんですが、フランス男性もイギリス男性もスウェーデン男性もすべて20%台で30%を超える国はありません。なんなら、フランスとイギリスは日本男性より能動的ではないのです。

案外、欧米人の男もせいぜい3割強者なのです。

日本人どころか、世界中、男は3割しか告白できません。

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