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「働きたいときに働ける会社」というのはどうでしょう。

こんにちは、ローンディールの原田です。今日は、働く時間について考えてみたいと思います。

改めて言うまでもない感じですが、この1年で人の生活や仕事のスタイルが変わりましたね。リモートワークを経験した人の数は劇的に増えたでしょうし、社外の方との打ち合わせをオンラインで実施されるということもすっかり定着したなぁと思います。

冷静に考えてみると、大手企業の方との打ち合わせがZOOM前提になっているなんて、1年前には考えられなかった事態ですよね。


「週休3日」が話題になってきましたね

さて、そのような背景もあって「週休3日」というキーワードが久しぶりに話題になっています。(前回は3~4年くらい前に、Yahooさんが導入するって話題になっていた気がします。その後、どうなんでしょうね)

リクルートさんでも休日を増やし、労働時間を調整すると週休3日の働き方ができるような制度になったそうです。日経新聞でも、システム開発会社さんでそういった動きが紹介されていたり、自民党でも政策として検討されているとの記事が出ていたりします。

記事から抜粋すると、以下のような背景があるようです。

・ワークライフバランスがとれるようになるという期待。
・育児や介護などの理由から、柔軟な休日の取得の要望が多い。(女性や中高年)
・若手は余暇の充実を重視する傾向にあるので、人材確保や採用に有利。


懸念点としては、生産性の向上が必須、収入減になっては逆効果といった話が上がっていました。

さて、この週休3日、みなさんはどう思いますか?

自分の会社がそうなったらいいなぁって思いますかね。もちろん、働き方の選択肢が増えることはとってもいいことだと思います。生活面での問題から働くことに制約があったひとでも、もっと仕事ができるようになるといいですね。

ただ、ひとつだけ懸念があって、それは仕事と生活がどんどん離れていっちゃうのは心配だなっていうことです。


仕事と生活は切り分けるべきなのでしょうか

私は、大企業の方に一定期間ベンチャー企業ではたらいてもらう「レンタル移籍」という事業に取り組んでいるのですが、大企業の方々がベンチャー企業に行って大きく変化(成長)するきっかけとして、仕事と生活が融合していく感覚を持てるかどうかという点があります。

四六時中、事業のことを考えている。抱えている課題に対して何か糸口がないか、寝ても覚めても、食事の時もお風呂の中でも考える。じゃぁこれは労働時間なんですかといわれると、そうじゃないんだよなというくらいの感じ。

誰かに強要されるわけでもなく、時間の境界線を取っ払って自然と仕事に向き合えた時に、仕事が自分ごと化していく。そういう状態になって初めて、パッと閃いて道が開けていくということが起こるんですよね。

だから、仕事と生活が混ざり合った中間のような時間っていうのが本当はすごく大事なんじゃなかろうか、と思うのです。

会社に申請するとか、そういう手続きをして獲得した休日だとすると、ちょっとこういう中間の時間を作りづらくなっちゃうんじゃないかな。仕事と生活の分断を、仕組みが助長してしまうような気がするのです。でも、こうやってルール化しないと、労働環境における柔軟性が上がらないという問題があることもわかります。

仕事と生活を切り分けず、かつ柔軟にするって可能でしょうか?


スーパーフレックス制はどうでしょう?

そこで、私は「週休3日」よりも「スーパーフレックス制」っていうのをお勧めしたいなって思います。実際、うちの会社ではこの制度を採用しています。10人ちょっとの小さな会社だからできることなのかもしれませんが、参考までにちょっと紹介させていただきますね。

ざっくり言うと、コアタイムのないフレックスタイム制です。一応、いくつかの定例会議はあるので、それには参加してくださいねという状態になっています。うちの雇用契約には以下のように書かれています。

フレックスタイム制:始業及び終業の時刻は労働者の決定に委ねる。
フレキシブルタイム:5:00~22:00
コアタイム:なし
休憩時間:12:00~15:00までのうちの1時間とする。

例えば、小さいお子さんがいる社員だったら(男性であれ女性であれ)、朝5時に起きて仕事。7時から家事や保育園への送迎やって、また10時~16時くらいまで仕事。そして夕飯作って子供を寝かして21時~22時までちょっと残った仕事を片付けるみたいなことができます。これでしっかり8時間労働は可能です。

お給料については、月にそれぞれ最低で何時間くらい働くか、目安を出してもらい、それをベースに基本給を提示しておく。超過したときは時給換算して追加でお支払いします。

だから、毎週必ず5日働かなくてもいいんですよね。今週はちょっと家庭の行事が多いから少し抑えめにしようとか、来週はプロジェクトを進めたいからがっつりやろうとか、そういうリズムを自分でつくることができる。ちなみにうちの会社だと、だいたい100~140時間/月くらいの勤務の方が多いです。

こういう風にして仕事と生活を近づけていくことで、リズムが良くなって両方とも楽しめる、そんなやり方もあるんじゃないかなと思うのです。


信頼と楽しさがあってこそ、できる仕組みがある

ここまでご紹介してきた「スーパーフレックス制」、どうでしょうか?ちょっとワーカホリックな感じがしちゃいますかね。笑

うちの場合にはとてもうまく機能しているんですが、規模や仕事の内容によるところも多いので、どこでもうまくいくというわけじゃないと思います。

さらに、こういう自由度の高い仕組みを機能させるには、一人ひとりが責任を理解している必要もあるし、信頼がなければ成り立ちません。あと、仕事が楽しめていないと、やらなくなって終わっちゃうかもしれないですね。

私たちがこの「スーパーフレックス制」を導入する際に感じたのは、信頼関係や仕事に対する熱量があると、打ち手が広がるんだなっていうことです。

だから私たちは、誰かを採用する際には仕事に対する価値観をしっかりお聞きするし、給与体系にも齟齬が出ないように注意を払って設計しています。さらに、日々のコミュニケーションにおいても一人ひとりの想いを共有し、お互いの信頼関係が深まっていくように工夫をしています。

小さな会社の事例なので、どこまで応用が可能なのかわかりませんが、何か参考になる点があれば幸いです。

リモートワークによって、働き方を変えていこうという機運は組織の側でも個人の側でも高まっています。これを好機ととらえて、それぞれの会社で創意工夫がなされていくと良いですね。

それでは。

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