Facebook/Twitter株価急落 〜バブルは弾けるのか?

先週は大手ソーシャルネットサービスの決算にサプライズがあった。Facebook株は前日比19%安、Twitter株は前日比21%という急落となった。Facebookで見れば、1日で13兆円の時価総額が吹き飛んだ格好だ。

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33476470X20C18A7MM0000/?n_cid=SPTMG053

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33539090Y8A720C1000000/?n_cid=NMAIL007

どちらも要因となったのは、将来的な成長の鈍化が見込まれた点である。Facebookで言えばグループ内の「Instagram」における広告商品(Stories / 短信ライブ機能)に対する将来性への疑問であり、Twitterで言えば不正アカウント対策によって月間利用者数が減少したことがメディア価値を下げたと見られていることだろう。

ソーシャルネットワークサービスは口コミ(ネットワーク外部性)により爆発的に利用者数を伸ばしてきた。どちらも当初は利用者の伸びに対して収益化が見えず苦労した歴史があるが、フィード(タイムライン)型広告の発明と利用者の属性情報を活用したターゲティング精度が広告主のニーズを掴み、一気に収益化に成功した。特にフィード型広告に関しては、PCに比べて広告表示面積の限られるスマートフォンにおいて、画面サイズに比例しない広告在庫を生み出すことに成功した(なぜならスクロールすればするほど新たに生み出されるからである)。このような背景によりマーケットからの成長への期待は高く、この成長がさらに続くと見られたいた最中での冷水が市場関係者にとってはサプライズだった。

一般的に将来性を買われているハイテク銘柄は、高いPER(株価収益率)を維持している。2007年以降、S&P500の平均PERより20%程度割高で推移している。しかしながら、その内容をよく見ているとFacebookやGoogleといった代表的な銘柄のPERはむしろ下落傾向であり、それ以外の銘柄が平均を押し上げているようだ。Appleに至っては2012年以降S&P500のPER平均をずっと下回っている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-26/PAWUTB6JTSE901

また、PERの実数でみるとS&P500平均で17〜18倍、ハイテク銘柄平均で20〜22倍程度となっている。1999年のいわゆる「ドットコムバブル」時代には90倍近くのPERをつける銘柄も少なくなかったことを考えると、過去のバブルと比較すると投資家は冷静さを失っておらず、現状は特にバブルではないのではと思われる。

今後は欧州GDPRによる個人情報保護の流れに追随する形で、各国でも規制が強化されることも予想される。利用者の属性情報を分析して広告システムに活かしていた各社は、より透明性の高い運用が求められるだろう。これらが実際の収益にどう影響してくるかは、今後の決算で見えてくるはずだ。いずれにしても、「ハイテクはバブルだ」というは乱暴な議論であり、それぞれの会社の内容を見極めることが肝心であろう。

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