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【一旦最終回】「人類にとってそれは良いことですか?」「 はっきりしない。」 ~ 一言切り抜きfrom日経#250

この「一言切り抜きfrom日経」を始めたのは、2017年の4月。

日経新聞より、世の中のいろんなニュースに対していろんな人がコメントをするSNS的な新しいメディア「COMEMO」を始めるので何か書きませんか、とお誘いを受けてスタートした。

その、いろんな人は、おそらくネット上のニュースのリンクを貼ってコメントを書くだろうから、

僕は違うことをしーようっ、と思ったのと同時に、

ここ12年以上、日経をほぼ毎日、紙で読んで、気になるところを切り抜いたり携帯で撮っていて、

見返すときには、記事全部じゃなく、「一言」だけ切り抜いているものの方が、インスパイアされることが多いことに気づき、

一言の切り抜きが増えていたから、それを共有する連載にすることにした。

これは元コピーライター(今もある意味?)じゃないとできないことだし、自分自身がワクワクするし。

日経さんからはKOL(Key Onipion Leader)という大層な肩書をもらっていたがゆえに、締め切りもあり、ちゃんと続き、

そのおかげでいろんなご縁も生まれ、楽しんで書かせてもらっているうちに、いつの間にやら、5年経ち、250回も書いていた。

5年って、一つの節目だなと思い、KOLは次の方にお譲りすることにし、一旦その立場での投稿はこれで最後にすることにしました。

これからも、切り抜きは続けるので、ふとした瞬間に、もっとラフに、適当に、投稿は続けようと思います。

さて、続けるけれども節目としての回。

どの一言にするか悩みつつ。これにした。

日経新聞2022年2月4日、「2030 Game Change 識者に聞く」の特集、イアンブレマー氏に対するインタビューより一言切り抜き。

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記事自体は、

最も問題含みなのがテクノロジーの分野だ。ルールは企業が決めることになる。デジタルの参加者がバーチャルの世界で自治権を行使する一方、いかなる政府部門も何ら大きな影響力を及ぼせない。もしこの傾向が2030年まで続くなら、世界各国の政府はほんの一握りの企業と権力を分け合う。企業はデータに関するあらゆる点で主権を真に握る。
――人類にとってそれは良いことですか。
はっきりしない。いくつかの分野では政府部門の力は衰え、テック企業は一段と自由に振る舞える。テック企業は米中関係でもより大きな役割を演じる。企業はグローバルな「つながり」の確保を重視し(米中による)戦争や冷戦の可能性を下げるだろう。

と言った、テクノロジーのルールを誰が握るのか。という文脈の中での一言だが、

この一言だけを見せられた時に、

それぞれの人の頭に浮かんだことは、色々あったと思う。

地球環境の変化?AI?NATOのこと?

それが一言を切り抜いたときの面白さ。

その記事の後半では、

AIにまつわる教育のことにも言及されている。

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イアンブレマー氏が「子供たち」と言ってどれくらいの年代を指しているか分からないが、

思考の過程がアルゴリズムによって支配されているのは、大人の方じゃないかと僕は思う。

大人が支配されているから、子供も支配されていく。

関連する一言を引用する。

2021年年末の坂井修一さんの日曜日の連載「うたごころは科学する」の、「模範解答を離れて」と題された回、

これより、一言切り抜き。

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前後を切り抜くとこうなる。

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もうちょっと前も切り抜くとこう。

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僕が引用したくなったのは、

様々な業界の仕事をお手伝いしていて、面白い組織、つまんない組織が完全に最近二分していて、その格差が激しくなっている。

つまんない組織は、大人になっても受験勉強の続きをやっているような感じがする。

面白い組織は自発的で、そういう決められたこと、答えがありそうなこと、予定調和から自由だ。

その組織は、その大小といった規模には全く関わらない。業種にも、地域にも関わらない。

どっちかというと、さらに規模を追えと言われている、組織の方がつまんない傾向は強いというのは、個人的なデータ。もちろんその中にも面白い方はいるけれど、あくまでも傾向として。

理由は自分の立場ってのがあって、自分が所有(OWN)しているものが少ない、つまり自分の仕事なのにownershipがない問題、から発しているのだと思う。だから、答えがあるものを短期間で模倣していくしかなく、新しい未知のものに踏み出す勇気も持てない。

「一言切り抜きfrom日経」では、一石を投じるように、日経誌面からの一言を切り抜いて世の中に投じてきたのは、その「こうでなければならぬ」と言う傾向を壊したいという気持ちが強かったように思う。

今の日本は、cool japanではなく、conservative japanと、海外のプロダクトデザイナーに言われていた。コロナ前から彼らは日本に来なくなった。

その保守的な壁、停滞する壁は、完全に意識の問題だ。

それを言葉で揺さぶれないか。という、大袈裟にいえば挑戦だった。


軽い気持ちで言うと、経済新聞なのににこんな一言が載っていると言うのがまず面白いし

ICTツールを配られた高校生たちが、こんなリサーチをして、生徒指導の先生たちの間違いを暴いたのは、未来は明るいぜ、と思ったし、

日本に対して、諸先輩方が一石投じているのは、絶対に見逃さないようにしていたし、


海外の政治家たちの言葉にも学ばせてもらう一言がたくさんあったし、


人生の指針となるような、勇気をもらう一言は、ホントにもう、たくさん切り抜いたし、


それは、「交遊抄」からも


スポーツ欄からも

挙げるとキリがない。

もしこの最後の投稿でご興味を持っていただいた方がいらっしゃったら、見返してもらえたらありがたい。

僕の言葉ではない。同じ世界に同じ時代に生きる、誰かからのメッセージなのだから。

(ちなみに初年度は、日経さん独自のプラットフォームで運営されていて、その後noteに移ったため、初期のものは切り抜きの写真がうまくnoteに反映されてないものがあるかもしれません。すみません)

実は、全然アップしなかった方向の記事というのもあって、それはインスピレーションをもらって、新しい企画やサービスを思いついた記事。それだけは、今後の僕のプロジェクトにて、ご覧頂くと言うことで。日経の一言きっかけで生まれたサービスなの!?と。


最後に、

「自分としては250個の中ででどれが一番好きですか?」

と聞かれそうだから、それは答えておくと、これです。

千葉ロッテのサブロー選手の引退のインタビューの中に書いてあった、バレンタイン監督の言葉にいつも乗せられていた、と言う、そのセリフ。

「常に楽しめ。野球はいつもパーティーだぞ。」

「常に楽しめ。仕事や日常、そして人生はいつもパーティーだぞ。」

そう、置き換えて。

なるべく楽しく。なるべく凄いことをみんなと。

これからもやって行きたいな。

長い間、読んでいただきありがとうございました。

これからも不定期で、軽く続けますので、

引き続きどうぞよろしくお願いします。



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