「ネスカフェ 睡眠カフェ」のマーケティングトレース
ネスレは尊敬する企業。
本当にマーケティングがお上手です。
そのネスレが、また、魅力的な「市場創造」を仕掛けています。
昨日に発表されていた「ネスカフェ 睡眠カフェ」
日経記事
↓
非常に興味深かったので、ネスレのプレスリリースから情報は抜粋しながら、#マーケティングトレース してみました!
睡眠カフェのコンセプト整理
まず「ネスカフェ 睡眠カフェ」のコンセプトを整理します。
睡眠負債というキーワードに着目し、コーヒーの飲み分けを通じて新しい睡眠スタイルを提案されています。
ネスレのマーケティングは、
①ユーザーが抱える課題を解決する
②ユーザーの新たな行動を創る
という2つの点が優れていると感じています。
参考に、高岡さんの記事を↓
睡眠負債に関しては、NHKでも報道されているトレンドワードであり、多くの人が悩みを抱えていることがわかります。
こちらは日本人の睡眠に関する統計データ。
睡眠時間は年々短くなってきているようです。
ネスカフェ 睡眠カフェは、「睡眠不足」「ストレス」といった社会課題にアプローチしているわけですね!
ネスレのマーケティングからは、マーケティングは顧客の問題解決という基本原則を思い返させてくれます。
ここから、マーケティングの構造を分析していきます。
まずSTP分析から実施して、睡眠カフェのブランド構造を読み解いていきます。
STP分析
S:セグメンテーション
ビジネスパーソンや観光客
商圏は店舗から周囲1km〜2km程度でしょうか。
T:ターゲティング
睡眠ニーズがある人
=睡眠に何かしらの課題を抱えていて、悩んでいる層を取り込み
日本全体で睡眠課題は顕在化しているので、この睡眠課題を抱えている人は今後増えてくると予測。
P:ポジショニング
既存⇆新規性
機能訴求⇆価値訴求
コーヒーを飲みながら快適な睡眠をするという新しい価値観と、最先端のテクノロジーを使った睡眠を体験できるという価値を提供していると分析。
ユーザーの課題(睡眠負債)を解決するために、新たな行動を促すための仕掛けが「睡眠カフェ」と位置付けることができるのではないでしょうか?
もう少し深掘りしてマーケティング戦略を読み解いていきます。
4P分析
Product/Service:商品/サービス
ネスカフェ+睡眠グッズ
提供価値:日中に理想的な仮眠をとれる
Price:価格
30分の仮眠+コーヒーで750円
Promotion:広告広報
既存のネスカフェコミュニティからの口コミ
商圏内はチラシはジオターゲティング広告?
※既存のネスカフェコミュニティとの接続は、鍵になってきそうです。
Place:立地と店舗
大井町
4P分析をまとめると・・・
睡眠×コーヒーという新たな組み合わせを生み出し、「睡眠負債」という社会課題にアプローチして、ビジネスパーソンが気軽に立ち寄れるサービスをデザインしている。
どこまで新たなユーザー行動が喚起されるのかに注目していきたいと思います。
マーケティングアイデア
最後にこんな仕掛け方があるのではないか?という仮説を考えてみます。
アイデア①企業提携
企業が抱える課題と、個人が抱える課題を一緒に解決するアプローチ。
↓
商圏内の大井町の企業との提携
→健康経営の支援プログラムとして仕掛けることはできそうです。
アイデア②既存ブランドシナジー
日常の良質な睡眠を支援→顧客のストレスを軽減するというアプローチ。
↓
(例)
ネスカフェのカフェインレスコーヒーをプレゼント→日常での良質な睡眠につなげる→ネスカフェファンのを増加につなげる。
ヘビー利用ユーザーには、良質な睡眠を支えるグッズをプレゼントするといったこともできると良いなと考えています。
ネスカフェ 睡眠カフェからの学び
マーケティングでは、いつも顧客の課題を解決するという基本原則を忘れないようにしたい。
ネスレのマーケティングは、いつも「顧客の課題」(広くは社会課題)と寄り添っている。
マーケティング=問題発見→問題解決→問題の再定義・・・の連続です。
以上、気になったニュースからの #マーケティングトレース でした!
ニュースからマーケティングトレース するのは手軽にできるのでオススメです!
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