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ドイツで人気のアニメとは?流通から見えるヒットタイトル

先日、ドイツではアニメ「ソルティレイ」のBlu-rayボックスの発売が発表されました。

「ソルティレイ」は日本で2005年にTV放送された作品です。そこで気になったのは、2005年の作品がなぜ2019年に発売されるのかということです。答えは当然「人気があるから。」となるでしょう。むしろ「根強い」人気があるといっていいかもしれません。

「ドイツで人気のアニメは何ですか?」と最近よく聞かれます。

日本では毎シーズン、大量にアニメが製作され、その作品のいくつかはドイツ語に翻訳されます。近年はクランチロールやWakanimなどアニメ専門の配信サービスの好調などもあり、たくさんの作品が日本での発表と同時にドイツでも視聴が可能となる環境が整いつつあります。いわゆる「旬の作品」の人気は世界規模で同じだったりすることもあり、必ずしも「ドイツで人気」という地域性を反映するものだとは言いにくいところがあります。そして、大量の作品は消費され、中には忘れ去られていく作品も多数あることは否めません。

このボックス発売のニュースを見て思ったのは、「一昔前の作品がまだ売れるという状況=根強いファン層が存在する」のではないかということです。

というわけで今回は、過去にドイツで発売された全話入りボックスのタイトルを調べてみました。

ソースは以前調べたことがある2017年のドイツにおけるアニメの発売タイトルリストです。

ドイツで2017年に発売されたアニメは、各話入りや全話入りのボックスを合わせてざっと200点オーバーといったところです。

このうち日本での放送年が2001年から2010年までのタイトルに絞ると以下のリストのようになりました。

「けいおん!」や「とらぶる」といった日本でも大ヒットの作品がある一方、「灰羽連盟」や「エルゴ・プラクシー」などは必ずしもメインのファン層をターゲットにした内容ではないかもしれません。ただ、このあたりの作品は、世界的にもどちらかというとカルト作品として一部のファンに根強い人気があるように個人的には感じています。つまり、ドイツ固有の人気作品というのは難しいかもしれません。

次に、販売タイトルリストで、日本での放送年を2000年以前のタイトルに限り抽出してみました。

おそらく「シリアル・エクスペリメンツ・レイン」や「カウボーイビバップ」は、依然として世界的にヒットし、かつ今も人気がある作品の代表例だと思います。ただ、「宝島」や「みつばちマーヤの冒険」、「ビスマルク」はどうでしょう?このあたりの作品は、ドイツのTVで放送された作品です。「ビスマルク」は「Saber rider」というタイトルで放送されドイツでカルト的な人気を誇った作品です。ボックスが発売されるということは、今も熱心なファンがいるようですね。

ここから導き出されるのは、過去にTVで放送された作品のうちリスト上のタイトルは、全話ボックスを購入したいほど、今も人気があると考えられるのではないでしょうか。

というわけで、現在も人気が続く過去の作品を調べてみました。今は人気の「旬」の作品も数年たてば忘れられてしまうかもしれませんが、今回とりあげた作品はそういった「忘却」のふるいにも落とされることなく、「生き延びた」作品、つまり「ドイツで人気のアニメ作品」ということができるかもしれません。

今回は2017年発売のタイトルのみを対象としましたが、前後の年を精査すれば、もう少し大きな全体像がつかめるかもしれません。(もしかしたらビジネスのチャンスにつながるかも)

そして、読者の皆さんの中で、ドイツ人とアニメについて語り合う機会があれば、ぜひ、このふたつのリストにあるアニメ作品について話題にしてみてください。きっと盛り上がると思いますよ。


補足:冒頭のアニメ「ソルティレイ」のBlu-rayボックスですが、画質に関しては後日、DVD並みのSD画質となる旨が追加発表されています。

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ダンケ!
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日独文化交流家(日本ポップカルチャー) ドイツ、フランクフルト在住。日本のポップカルチャーを通じたドイツでの文化交流を支援しています。活動での「気づき」や日々の情報収集で感じたことをドイツからお届けします。 https://twitter.com/sakaikataho