米朝首脳会談の破談
トランプ米大統領は北朝鮮の金委員長に当てた書簡(ツイートを添付)で、首脳会談の見送りを告げました。①会談はそちらから申し入れてきたこと②なのに最近の態度は何だーーという訳です。言い回しは乱暴なようにも見えますが、底流には「非核化」をめぐる米朝の溝が深かったことが挙げられます。日経電子版は「米朝は水面下で首脳会談に向けて調整を進めてきたが、非核化の手法を巡って対立。短期間で一気に非核化を進めたい米国に対し、北朝鮮は段階的な措置をとってそのたびに見返りを受ける方法を主張していた」と伝えますが、こんな調子では会談を開いてみても決裂は必至だったでしょう。
オバマ大統領ならメンツを考えて会談を開き、北のペースで「見返り」をせびられることになったでしょう。でも「まずは北が核放棄を」と求めるトランプ氏には、そうした手法は通じませんでした。切望していた「体制保証」を得られなくなった北は、中国の後ろ盾を求めることになるでしょうから、習主席の対応が注目されます。それにしても、韓国の文大統領の心中はいかばかりなりや。トランプ大統領との首脳会談でけんもホロロの扱いを受け、その直後に米朝破談の発表となったからですが、南北首脳会談からまだ1カ月も経っていません。すべては蜃気楼の彼方のようにも見えます。
https://twitter.com/realDonaldTrump/status/999667181083295744