我が家を引き継ぎませんか?SDGsのことを考えたら、自分で仲介業者をやることになった話。
先日、こんなツイートをした。
ツイートのきっかけは、今の賃貸物件から引っ越すことになり、家具の扱いで悩んだこと。
保有する家具の多くは引越し先に持っていくが、今の家でしか使えない家具もあった。
例えばロールカーテン。3つある。
今の家の窓サイズに合わせてつくったから、次の家では使えない。
かといって、3箇所とも同じ窓サイズの家に住む人を探すなんて、メリカリでも難しいだろう。
この家に合わせて買った家具の最適解は、次に住む人に(無償で)引き継ぐことだと思った。考えてみれば、シンプルな話だ。
しかしこの画策、シンプルにはいかなかった。
今日はそんな話。
■SDGs VS 原状回復
国際社会が目指すべき共通の目標とされているSDGs。
その中でも12番目の「つくる責任 つかう責任」は企業が重視する項目としても第2位に挙げられている。
SDGsに反対する人は聞いたことがない。
僕も社会の一員として「つかう責任」を果たすべく、こんなことを考えた。
もちろん、次に住む人が「前の住んでいた人の家具なんて使いたくない」と考えることもあるだろう。
その場合は僕が責任を持って自腹で処分する。そんな条件を用意して、物件の管理会社に相談してみた。
しかし答えは「お断りします」だった。
理由は
・原状回復(借りる前の状態に戻す)が原則
・残置物は規約違反
とのこと。
しかし僕は食い下がった。
「じゃあ僕が次に住む人を見つけてきて、その人が置いていくことを希望したらいいですか?」
担当は困っていた。
(ったく、、、面倒な入居者だな)
そんな心の声が、電話越しでも聞こえてきた。
「社内で確認します」
その返答の翌日、僕は家具を引き継いでくれる入居者を探そうと冒頭のツイートをした。
■入居者 兼 仲介業者
ツイートには予想以上の反響があった。
いいね数は1,000を超え、表示回数(インプレッション)は50万に迫っている。
今日まで詳細希望のDMは74件。今も希望者とのやりとりが続いている。
入居者であると同時に仲介業者の状態だ。
「次の入居者が見つかるかもしれない」
そう思って再び管理会社に電話をして、社内確認の進捗を聞いた。
しかし答えは再び「お断りします」だった。
理由は
・残置物があるとクリーニングができない
とのこと。
僕も再び食い下がった。
「じゃあ、次に住む人が残置物がある状態でのクリーニングでいいと言ったらいいですか?」
(ったく、、、いい加減諦めろよ)
今回もそんな心の声が電話越しに聞こえてきたが、
「社内で確認します。」
今回もまた、そんな結論で2度目の相談は終わった。
そして1週間経っても返答がこないまま、僕はこのnoteを書いている。
■Win-Winでもまだ足りない
現状から推察すると、僕の提案は管理会社にとって迷惑だったようだ。
当初はWin-Win-Winの形式だと思った。
僕はモノを無駄にしないで済むし、次の入居者は家具を買わなくて済む。
そして管理会社は仲介業者に委託せずに済む。
しかしそれを拒んだのは「規則・原則」だった。
規則だから。
特別扱いできないから。
そんな理由で、SDGsの主旨に感化された僕の提案は受け入れられそうにない。
このnoteは対応してくれた担当個人や、管理会社を個別に攻撃したいわけではないが、この国が本気でSDGsを目指すとしたら、「つくる責任」「つかう責任」だけでは足りないことはよくわかった。
僕の本業でもある広告代理業もそうだが、仲介業や卸売業など、間に立つ人たちがつくりだす「仕組みの責任」が日本のSDGs推進には鍵になる気がする。
そんなことを考えながら、今も捨てられる(かもしれない)家具に囲まれながら荷造りに励んでいる。
サポートいただけたらグリーンラベルを買います。飲むと筆が進みます。