見出し画像

Amazonのある日常、我が家に衝撃

「家族が危ない」。ふっと頭に浮かんだのは自宅の下駄箱だ。アマゾン経由で購入した商品が入っていた箱やロゴの入った段ボールが積み上がっている。「もしやブランド品を買ってないか」。家族に確認したところ、購入品は主に書籍で、ブランド品は購入していなかった。新聞協会賞を受賞した連載企画「データの世紀」の無料公開記事から、私が選ぶこの1本は、我が家に衝撃が走った「Amazon、偽ブランド品を推奨 AIが見過ごす」を取り上げます。

新聞協会賞とは
新聞(通信・放送を含む)全体の信用と権威を高めるような活動を促進することを目的として、毎年新聞週間に与えられる賞。編集部門(「ニュース」部門、「写真・映像」部門、「企画」の3部門)、技術部門、経営・業務部門で、顕著な功績のあった協会加盟社所属の新聞人若干名を選ぶ。

GAFAと呼ばれる世界を代表するプラットフォーマーが偽ブランド品を普通に推奨していた。当初、記事を読んだときは驚きしかなかった。記者が自分の目と足で真実を確認する内容に、久しぶりに吸い込まれるように読み終えてしまった。調査報道の真骨頂だろう。詳しくは記事を読んでもらいたい。

この記事は、巨大企業の信用問題とAIの扱い方の問題を提起しているように思う。後者について言えば、「AI」という言葉は、日経新聞で見ない日はないくらい紙面上にあふれ、まるで魔法の杖のように使われている。ただ、「AI任せ」にも限界があることを、この記事は教えてくれた。日本のような人口減少社会では、人間の仕事をAIロボが代わりに担ってくれる時代がいずれやってくるだろう。この流れは変わらないと思うが、気をつけないといけないことがある…。この記事を読んでロボとの付き合い方の難しさを感じた。

実は自宅でもAIを使っている。毎朝、出社時間を教えてくれるのはグーグルのAIスピーカー。いまのところ間違った時間を伝えてきたことはなく、AIのおかげで会社に遅刻したことはない。ただ、悲しいことに、時刻管理と音楽鑑賞以外に役立った記憶がない。うまく使えば、もっと活躍してもらえるはず…。AIを生かせるかどうかは、AIを使う人間側の問題なのだということを再認識した。

(デジタル編成ユニット 島田貴司)