
コンテンツは簡単に模倣されるけどコミュニティは模倣されにくいのでは?という仮説
今日は昨日に引き続き、「コミュニティ」をテーマに書いていきます。
昨日の #マーケコミュ総会 から、なぜ「コミュニティマーケティング」という領域が注目されているのかを考えていました。
コミュニティには何の価値があるのでしょうか?
今日出した結論から。
・コンテンツは模倣される
・コミュニティは模倣されない
とういうことか?
詳細を書いていきます。
コンテンツは模倣される
現代は、コンテンツ単体では競争力が持ちにくい環境になっていると感じています。つくったコンテンツはSNSに出回れば、すぐに真似される可能性は高いです。
SNSで一瞬のうちにコンテンツが拡散され、誰がつくったかわからないようコピーアンドペーストされて、また拡散されていく。
コピペが容易になっている時代だからこそ、当然コンテンツをビジネスの競争力に変えるのは、法律の力、たとえば著作権で保護するといった対策をとることは大切です。
コンテンツをプロダクト(商品)と置き換えても良いかもしれません。
商品の機能性やデザインも、簡単に真似されます。
機能は言語化できれば実装できます。
デザインもデータ化してコピーする、細かい形でさえも3Dプリンター使ってコピーする、といったことが可能です。
つまり、プロダクト単体、コンテンツ単体で差別化を図ることは難しい時代になってきているということです。
模倣困難性をつくるコミュニティという存在
差別化が難しい時代にどうやって差別化を図るのか?
その答えの一つにコミュニティがあるのではないかと考えています。
なぜコミュニティは模倣されにくいのか?
ポイントは2つあると思います。
①人に依存する
コミュニティは集まる人の特性によって文化が形成される
②知識や関係性の蓄積
コミュニティ内で共有される知識や関係性は蓄積されていく
集まる人に依存しながら、そこで知識や関係性が蓄積されて、そのコミュニティ独自の文化が形成される。
コミュニティの文化は時間をかけて形成されていくので、すぐに真似しようと思ってもできないのではないでしょうか?
情報をオープンにして優位性を確保できる人や組織は、コンテンツとコミュニティをセットで考えているという仮説をもっています。
この3つの流れで考えているイメージです。
①コンテンツをオープンにする
↓
②コンテンツを起点にコミュニティができる
↓
③コミュニティが競争力に変わる
改めて整理すると
×商品やサービスを売るためにコミュニティをつくるのではない。
↑
順番が逆。
正しくは。
↓
○強化なコミュニティをつくれるから、商品やサービスが売れる。
と考えると良いと思います。
商品やサービスの背後にあるストーリーをコンテンツ化する
↓
コンテンツの先にあるコミュニティをつくる
という発想がマーケターに求められてくると考えています。
ほぼ日はコミュニティを競争力に変えているブランド
コミュニティを競争力に変えているブランドの典型事例としては、ほぼ日=ほぼ日刊イトイ新聞があるのではないでしょうか?
ほぼ日は、提供しているものはメディアのコンテンツであり、売っているものは手帳だったりします。
この、ほぼ日の手帳は、ほぼ日の売上の7割を占める商品。
コンテンツもレベル高いので簡単に真似できないと思いますが、もしかしたら優秀なライターが書けば真似できる可能性はあります。
また手帳は、同じようなデザインで同じ形式の手帳をつくることは可能だと思います。
真似されやすいし、一部真似してきているところがあるのかもしれません。
それでも、ほぼ日はファンが増え、売れ続けています。
これは、ほぼ日のコミュニティが形成されているからだと思うのです。
※だから、みんなオウンドメディアで買うのではないでしょうか?(正確な比率を知りませんが)
例えば手帳を買っている方は、ほぼ日のコンテンツのファンだからという要素以上に、ほぼ日のコミュニティの一員になりたい、コミュニティの中に入ることで、丁寧な暮らしや仕事ができるのではないか?
という期待があるのだと考えています。
まとめ
まだ仮説ですが、かなりピンときている考えなので言語化してみました。
①コンテンツや商品の機能・デザインは直ぐに真似される
②コミュニティは真似されにくい(人の特性や集まる人同士の関係性に蓄積される知がある)
③コミュニティが作れれば商品やサービスのブランドロイヤルティは高まる
1点注意としては、コンテンツは超重要です。
コンテンツが不要だと言っているわけではありません。
優良なコンテンツがないとコミュニティはできません。
これからのマーケターの仕事に、コミュニティをつくるという役割は求められてくる可能性が高い。(既に求められはじめているかもしれない)
以上、本日の日報でした。