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「コワーキングスペース」 日本だけではなく、シンガポールでも今熱い

ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。最近、「コワーキングスペース」は日本だけではなく、シンガポールでも続々とオープンしています。

「コワーキング」とは、異なる仕事を持つ人たちが、作業場や会議室などをシェアしながら働くワークスタイルを指します。コワーキングで共有される場がコワーキングスペースで、カフェのような雰囲気のオープンスペースになっているのが一般的です。

料金は場所によって異なりますが、月数万円程度で利用できる場合が多く、家賃全般が高いシンガポールにおいては、比較的利用しやすい料金設定となっています。

ユーザーは多種多様ですが、特に多いのはフリーランスで働いている人です。スタートアップ企業の立ち上げメンバーなども、規模が小さいうちはコワーキングスペースをよく活用しています。また、会社員がリモートワークの拠点として活用するパターンも珍しくありません。シンガポールでは、日本以上にフレキシブルな働き方ができる企業が多いので、今後もコワーキングスペースの需要は増えていきそうです。

シンガポールでコワーキングスペースを提供する代表的な企業は、米国企業のWeWork(ウィワーク)と、地元企業のJustCoです。

シンガポールの地元企業・JustCoのコワーキングスペースは、WeWorkよりも若干料金が安く、お金にシビアな人が多いシンガポール人に人気です。海外にも展開していて、オーストラリアなど7カ所でスペースを提供しています。

今のところWeWorkとJustCoが2強ですが、日本企業によるコワーキングスペースも増えてきています。One&Coは、最近、シンガポールにオープンしたコワーキングスペースで、日本とシンガポールを繋ぐことをコンセプトにしています。ロケーションや景色が抜群によい点が魅力で、卓球台や大きな本棚もあります(本は、紀伊国屋書店が選書しているそうです)。

One&Coにはオープンスペースに加えて、プライベートオフィスや電話できる部屋などがあり、学びの場としても活用できるようになっています。短時間のスポット利用も可能ということなので、すきま時間に仕事をする場所としても活用できます。

そんなコワーキングスペースのメリットですが、一つ目は低価格でネットに接続しながら働く場所を確保できるところです。シェアオフィスより安く、しかも24時間利用できるところが多いですし、コーヒーなどは飲み放題だったりもするので、独立したばかりで資金が心もとない人などでも、気軽に利用できます。

また、新たなネットワーク作りに役立つのもメリットです。異なる職業の人と知り合いになれたり、スタートアップ企業のカルチャーの一端などに触れられたりもするので、多くの刺激を受けることができるでしょう。私も、たびたび通っているコワーキングスペースで、何人か会話をする相手ができ、自然に異業種交流ができています。

シンガポールに限らず、世界中でコワーキングスペースはますます増え続けると見られています。特に、働き方改革や副業解禁が進む日本では、シンガポール以上に需要が高まるかもしれません。

たとえば、健康機器メーカーのタニタは、2017年から「社員の個人事業主化」を支援する制度を導入しています。個人事業主になった場合、従来のタニタの仕事を業務委託の形で受けられる一方、タニタ以外の仕事を個人で受注して、時間を自由に使いながら働くことができます。

多くの人がフリーランスでマルチワーク(多業)を実践する時代の幕開けを予感させます。数年後、日本はコワーキングスペースだらけになっているかもしれませんね。その場で繋がった仲間と仕事をするなどコワーキングスペースは利用者同士を繋げてくれる役割もあります。

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