「観光は、戦争に対するアンチテーゼ」byウクライナ観光局
ロシアがウクライナに侵攻してから、はや2か月以上。この21世紀に、武力侵攻が起こってしまったことに、驚いたり絶望したり悲しんだりしながら、はや2か月以上である。
そして先日、以下のニュースを目にした。
「テーゼ」=戦争、「アンチテーゼ」=観光 とは??
ウクライナ観光局の発信する「観光は、戦争に対するアンチテーゼ」というメッセージは力強い。しかし「戦争」というテーゼが強すぎるがために、観光にアンチテーゼたる力があるのか?と、いぶかる向きもあるかもしれない。だからこそ、私は今、このnoteを書こうと思った。観光が戦争に対するアンチテーゼとは本当なのである。
近い地域ほど政治的緊張は高く、近い地域ほど観光交流は盛んという事実
コロナ禍前、訪日旅行者のトップは中国メインランドから。そして、韓国、香港、台湾をいれた東アジア地域で全体の約7割を占めていました。
これらは、みんな日本にとって飛行機で2時間から4時間弱の「近い国・地域」です。
観光はバーチャルで代替できない五感をフル稼働させるものであり、そのためにはリアル移動が発生するので、時間的、金銭的、体力的コストの小さい近い地域ほど観光交流が、盛んになるのです。
上記のように日本のインバウンドの7割は、ご近所の東アジアから来ている。しかし、この世に「国家」や「国境」という概念がある限りには、近いほど、政治的緊張が高まる時期があるというのもまた事実である。日韓関係しかり、日中関係しかり、である。
欧州で特にメジャーな「VFR」という旅行の形態
観光旅行の中には「親戚や友人を訪ねる旅」というジャンルがあります。皆さんも親族や友人を訪ねがてら旅をするという経験がある方は多いのではないでしょうか。このタイプの旅行は、VFR(Visiting friends and relatives)と呼ばれています。
ヨーロッパではドイツに叔母さんが住んでいてポーランドにいとこが住んでいるとか、フランスに兄が住んでいてイタリアに妹が住んでいるみたいな例が多く、このVFRの割合が高いがために最初にLCC(ローコストキャリア)が発展したと言われています。つまり、イギリスに住むおばあちゃんが、孫の運動会を見に行くために、フランスで暮らす娘家族のところにLCCで気軽に訪れることができるようになった、というようなことが可能になったのです。ロシアーウクライナも、戦争前は多くの国民が、VFRを含めた旅行や観光で個人間の平和的交流を盛んにしていたことでしょう。
しかし、先に東アジアと日本の例で説明した通り、平和的な人的交流は近ければ近いほど盛んなのに反比例して、国家や国境という概念がある限り、近ければ近いほど政治的緊張は高まる宿命でなのです。
VFRに関連してウクライナの民族構成を見てみた
上記を見ると明らかなように、ウクライナにはウクライナ人もロシア人もそれ以外の人々も住んでいます。ロシアも同様でしょう。そもそも我々は、ホモ・サピエンスという1つの種であります。生物学的には種とは「自然交配にて子孫を残せるもの」を一括りにします。日本人とロシア人が結婚して子供をもうけることは可能ですし、日本人とウクライナ人も可能です。当然、ロシア人とウクライナ人も可能です。こう考えると〇〇人という考え方すら、それは国家や国境にひもづいた、ひとつの概念でしかありません。
テーゼ(戦争)VS アンチテーゼ(観光)を整理すると
まとめると、つまりは、戦争 VS 観光 は、以下の構図です。
近いほど仲悪い(戦争) VS 近いほど仲良し(観光)
近いほど対立(戦争) VS 近いほど交流(観光)
国家、国境(戦争) VS 個人(観光)
冷たい武力行使(戦争) VS 温かい心の交流(観光)
そして、さらに占星術でいえば
地の時代(戦争) VS 風の時代(観光)
です。最後の地の時代、風の時代については「ここで…いきなり星占い???」という方もいると思うので(;'∀')ここでは詳しい説明は省きますが、記事を一つだけ、掲載しておきます。^^
https://happycloever.com/tinojidaikazenojidaitigaikonnjannkusyonn/#toc4
そして「国家とか国境という概念」は地の時代の象徴の1つであり、風の時代の象徴の1つは「ボーダーレス」ということなのです。
観光産業は平和産業。日本もインバウンド再開の兆し
以上、ウクライナ観光局発信の「観光は、戦争に対するアンチテーゼ」に対して、私なりの解釈、説明でした。^^
岸田首相は昨日、「6月には日本は大幅に現在の水際対策を緩和する」と述べています。「日本は今後とも世界に対してオープンだ」と語り「ぜひ日本にお越しください。最大限のおもてなしをする」と呼びかけたそうです。
2年以上の長い長いコロナ禍のトンネルから抜け、日本もようやく平和な国際交流を再開できそうですね。
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