ウイルスがもたらす目ざめ


ウイルスとの闘いは我々の生活を一変させた。
よく考えると、こういう状況にならなければ気づけなかったことが沢山ある。

この闘いが始まる前の生活は遠い昔のように思えるが、この機会に思い出してみよう。

毎日、満員電車に乗って通勤していた。
昼食を、駅のホームで立ったままたべたり、駅そばを5分で流し込むことも珍しくなかった。
部下全員と毎日会話する時間もなく、飛び回っていた。
妻と散歩することなど滅多になかったし、平日に妻と3食を一緒に食べることなど決してなかった。
30年も住んでいるのに、歩いたことのない道が、周辺にも沢山あった。

今は、これらが一変した。

満員電車に乗る必要などなくなった。
部下とは毎日朝会やいろいろな機会にテレビ会議などで話すようになった。
3度の食事を落ちついて妻と一緒に食べれるようになった。
朝と夕に妻と散歩するようになり、いろいろな会話が弾むようになった。
近所にもこれまで歩いたことのない道や場所が沢山あり、すばらしい富士山の姿や、気持ちよく開けた風景が見られる場所がいろいろあることに気づいた。
周りには、子どもと仲良く遊ぶ家族ずれの姿を沢山見るようになった。

このような機会がなければ経験できなかったことがある。
変化は人を目ざめさせる。
このような時だからこそ、気づくことがある。
これを活かしたいと思うのは、私だけではないと思う。


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