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農村の女性たちが中国のECサイトショップ経営で活躍している

3月8日のInternational Women's Dayってご存知ですか。恥ずかしながら日本にいた時には聞いたことなかったですが、中国に来てからみんなが知ってる国際的な記念日であることを知りました。

国連が1975年に定めた全称「United Nations women's rights and international peace day」。毎年3月8日に女性が経済、政治、社会などのエリアでの活躍を祝う国際デーの一つです。

中国では、政府機関や国有企業、学校、一部の民営企業で、この日は女性従業員に半日の休日を与えたり、福祉の面でプレゼントを与えたりしてます。

折角なので今日は中国の女性の活躍について。ECサイト「拼多多(pinduoduo)」での活躍を紹介します。

拼多多の面白さは前に紹介しました、「何それ?」って方はぜひ読んでみてください↓

中国人民大学が3月8日に「NewECとNew女性:インターネットにおける女性経営者参加度報告」を発表しました。

報告書によると、女性はネットショッピングだけではなく出店にも積極参加しているとのこと。特に男性が出稼ぎに行った農村部では、女性がECサイトを利用して農産物の販売に積極参加しています。

pinduoduoの2019年のデータによると、農産物の販売額の59.0%は女性が経営する店舗からだったそうです。

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↑2019年pinduoduo出店ユーザー性別分布、女性が全体の32.6%

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↑2019年pinduoduo農産物出店ユーザー性別分布、女性が全体の51.8%。大分割合が上がりました

また報告書によると、女性出店者の中では80年代生まれと90年代生まれが最も多く、全体の71.5%を占めます。2000年代生まれも10%を占めます。

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学歴別だと高卒がもっとも多くて39.6%、大卒は25.7%です。

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報告書では、女性出店者が活躍している原因も分析していました。これが面白い↓

・インターネット、特にモバイルインターネットの普及。農村部の女性もネットに接続しやすい環境を提供し、家庭にいながら働ける環境が整いました。
・ソーシャル+ECのモデル。既存のECサイトと異なり、女性の辛抱強さや優しさ、女性目線からの意見がより重要となり活躍が広がりました。
・インターネットと深く関わる農業モデル。既存の農業、単なる栽培物を売るだけでは十分ではない。よりサービスの価値を重視し、貢献度を明確化することが求められる。

共働きの多い中国では、農村部で夫婦ともに出稼ぎに行って、子供だけ農村に居残る親に面倒を見てもらうことがよく行われてきました。

このような子供を「留守儿童」と呼び、社会問題にもなりました。

今回紹介した「pinduoduo」に限らず他のECサイトも、農業中心の農村部により多くのビジネスチャンスを生み出し、社会問題の解決にも貢献しています。

(参考資料)


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