ロシアの侵略をやめさせるために。

  ロシアのウクライナ侵略(※)が始まって3週間が経過した。今だにロシア軍は、ウクライナで非軍事施設を爆撃し続けているし、非戦闘要員である民間人を殺害し続けている。子どもたちも多数、その犠牲となっている。そんな中で、僕たちはどう考え、行動すべきだろうか。
(※メディアは揃って「侵攻」という言葉を使っているが、より強い意味あいを持つ「侵略」を使うべきだと僕は思っているので、侵略を使う)

専門家はたくさんいろんなことを言っているし、
報道はどこからどこまでが本当かわからないし、
ロシア側は何を言っているかわからないし、
そんな中でメディアの報道に騙されるな!と吠える人はいるし、
よくわからん意見を言うコメンテーターがたくさんいる現状、

この問題をどう考えたらよいかわからない、という方もたくさんいると思う。
ロシア側が言っていることは、ウクライナ側の言っていることと当然ながら全く違うから、これは、ウクライナの言うことや、欧米諸国ののスタンスだけを聞いていいのだろうか?という疑問を持つ人がいるのもわかる。

 そうすると、まず僕らは、情報を集める。そして、何が真実かを探ろうとする。しかしただ、情報を集めるだけではやっぱりいかんかなと僕は思う。
なぜなら、真実など、永遠にわからないからだ。

 そして、ロシアにはロシアの正義があるから、という人もいる。言いたいことはわからんではない。立場により”正義”は異なるからだ。だから、”正義”も、永遠に決められない。

 プーチンが何を考えているのか、どうしてああいう殺戮行為を主導するのか、ということを理解することは大事だ。それは、プーチンに侵略行為をやめさせるヒントを得るきっかけになりうるかもしれないからだ。

 キエフ公国の歴史とか、クリミア半島の歴史とか、ホロドモールのこととか、ソ連崩壊の歴史や、ドンバス地域の状況とか、クリミア併合とか、色々なことをまずはしっかり認識しよう、ということ自体はそれはそれで正しい。
歴史認識をしっかりと持つことは大事だ。

 しかし、それがわかったからどうか、というと、「お勉強しました」「状況がより深くわかりました」となるにすぎない。それでいいのだろうか。

僕らは、世界市民のとして、一人ひとり、スタンスをとるべきだと考える。

自分は素人だからよくわからない?
いやいや、だったら、誰が意見を言えばいいのだ?

僕らは当事者じゃないから口出しすべきではない?
確かに、ウクライナが降伏すべき、などということは僕らが言う話ではない。
しかし、ロシアの殺戮行為を、口出しすべきではない?
違うでしょう。

 僕らは世界市民の一人として、当事者であり、専門家なのだ。
平和を脅かす勢力のNoを敢然と宣言し、実行する責務が、一人ひとりあるのだ。

 そう考えた時に、ひとつだけ、確実にいえそうなことは、ロシアは外交で対話する、ということを放棄して、一方的にウクライナに侵略し民間人を大量に殺害し続けている、ということだ。これはおそらくCGではない。

 ウクライナが全面降伏するという選択肢をとることはありえるのか。
それは結局、プーチンの残忍な暴力を容認することになる。それは、これまで人類が未熟ながらも時間をかけて「暴力ではなくて対話」で、世界平和を実現しようとしてきた流れを全く帳消しにし、20世紀中盤までの「戦争の時代」に逆戻りすることになるに他ならない。断じて許されない。

 そしてそもそも、当のウクライナが、全面降伏をするつもりもない。
もちろん、国内には色々な意見があろうが、ゼレンスキー大統領だけが暴走している、ということでもなさそうだ。住民たちが、ロシアの戦車やトラックに、勇敢に立ち向かっている様子がたびたび報道されている。あれもCGではないだろう。

 としたならば、主義主張はどうあれ、僕らの目標は、ロシアによるこの残虐な侵略行為を一刻も早くストップさせ、ウクライナから一刻も早く撤退させることが、まずは共通の目標ではなかろうか。

 ただし、欧米諸国がウクライナとともに軍事行動をとるのは、第三次世界大戦に直結することになり、それは核の使用により世界滅亡につながるので、実際問題、難しい。

 僕らにできることは、まずは、支援だ。ウクライナにできる限りの金や物資を送る。自衛のために必要なもの全ては、金がかかる。

こういった記事を見ながら、寄付先を一人ひとり、検討していきたい。

 そして、国としてのスタンスを明確にしていきたい。各国が態度を明確にする中で、日本も国際社会の一員として態度を明確にする必要があると感じるが、その方針の強弱は、民意に影響を受けるだろう。

 例えば声明、例えば他国との協議、例えば経済制裁、例えばゼレンスキー大統領の演説への対応。こういったもろもろの方針は、最終的に政府が決めるとして、その強さは民意に必ず左右される。

 だとしたならば、政府がロシアへの非難姿勢を明確にして、ロシアの侵略行為をストップさせる方向に国を持っていくために一人ひとりが民意を表現していくのが、僕らに課せられた使命ではなかろうか。

 ロシア国内ではスタジアムに大勢の国民を呼び、プーチンが演説しこの侵略行為の正当性を訴えるイベントを行なっていた。スタジアムの来訪者はロシアの旗を振りながらナショナリズムに酔いしれていたように見える。今のところ、プーチンの行動はスタジアムの様子を見る限りでは圧倒的に支持されているようだし、正確な情報を知らない状態であれば、自分が住む国ロシアの行動を支持し続けるだろう。

 しかし、ここを弱めていかない限りは、なかなかプーチンは殺戮の手を緩めることはないだろう。

 そんな中で、「戦争反対である、ロシアを非難する」と一人口で言っただけでは効果はないかもしれない。しかし、そうした声を集めて、世界中の国が騒ぎまくれば、その情報は必ず、厳しく情報統制しているロシア国内にも伝わりやすくなるし、経済制裁を強めれば強めるほど、ロシア国内の空気は不穏になる。

 そうすると、ロシア国内の反戦活動も盛んになり、プーチンの支持率を下げることにつながり、政権交代のきっかけになる可能性も高まる。

 そうした形で、僕らはロシアの暴力に対抗し、ウクライナを守ることができ、世界を平和に導くことができる。

 スタンスを明確にし、それを表明し、自分でできる行動をしていこう。それが必ず、世界平和につながることを信じて。

 一人ひとりの力を合わせて、平和な世の中をつくっていこう。きっとできる。



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