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これも一つのリカレント教育。学び続ける、学び直すことの大切さとは。

at Will Work の活動を終わらせる話をしていく中で、次の新しい挑戦を考えるようになりました。(休めばいいのに・・・ともよく言われますが 笑)at Will Work の活動の中で初年度からリカレント教育の話をしていましたし、大学院に通う先輩が増え、30代の頃とは違う学びの必要性を感じることが多くなり、私にとっても今がその機会なのかも・・!と思い大学院の情報などを探していました。

でもいまいちしっくり来ない、のです。特に学んでいる人たちの話を聞いて、彼らのように研究したい何かが具体的に見えていなかったからかもしれません。学び直しじゃないのか・・違うことも考えてみようと思った時にいただいたのがミネルバ大学の社会人コースのファカルティのお話でした。

ミネルバ大学の話は以前から耳にしていて、学舎を持たずオンラインであること、大学なのにVCから資金調達をしていること(正確にはミネルバプロジェクト社が、ですが)・・などなど。一方でとにかく凄い、どうやらハーバード大学よりも難関校になっているらしい、などとてもざっくりした情報だけ耳にしたことがあるというくらい。

なので、お話をいただいた時は興味しかない状態でした。ただ、私が探していたのは自分が生徒として学ぶこと。そんな私が教えるなんてちょっと違うのではないか、とも思っていました。周りに大学院で教えている人もたくさんいて、とてもじゃないけど彼らのようにはできない、と。

実際に話を聞いて驚いたのは、ミネルバは”教えない”ということでした。従来の学校のスタイルである"Teaching"ではなく、生徒自身が能動的に学ぶ"Learning"の環境を作っている、それがミネルバのスタイルとのこと。具体的な例として言われたのは「ファカルティが話すのは2時間のクラスで10%が望ましい」ということです。そのユニークなスタイル、そして社会人コースのテーマが『Management Complexity』と自分自身も現在進行形で面している課題に向き合うものとのことで、基礎的で根本的なテーマ。学ぶテーマがない、と思っていたはずでしたが「そうか、これか!」とピンと来たのをよく覚えています。

このコースがどんなものなのか、具体的なことはぜひこちらの記事を。

昨年ファカルティになるための研修を受けて、今年1月から実際のクラスを担当し、今週10週のクラスが終了になります。教えないスタイルですが、そのスタイルだからこそ学ばなければいけないことも多く、大量の課題を読む日々。自分だったらどうクラスで回答するだろうとシミュレーションしてみたり、クラスの準備を通して改めて考えることは多く、また実際のクラスでの議論から私自身も気付かされることも多い10週間で、学ぶことの大事さと大変さを改めて痛感しました。リカレント教育って大事だよね、と話をしていましたが何が大事なのかの実感値が増しました。

昨年設立者のベン・ネルソン最高経営責任者(CEO)のインタビューが日経新聞に掲載されていました。コロナ禍でオンライン化に悩む大学がいる中で、そもそもの始まりが”オンライン”からスタートしたミネルバが語る教育のオンライン化の可能性については、企業のオフィスの在り方にも共通する議論のポイントだと思います。

ところで、昔の記事を探してみたら、Benchmarkが2012年に当時では最高額のシード投資をしたのがミネルバプロジェクト、という記事が。さらに2019年にはByteDanceをはじめとして、シリーズCで5700万米ドル(約60億)を調達したそうです。合計の調達額は約1.4億米ドル、とスタートアップとしてもその存在がますます気になっています。
ミネルバのメソッド、仕組み(独自のForumというシステムがあります)もものすごく作り込まれているのですが、単なる大学ではなくビジネスの展開もなかなか興味深いです。

4月からはまた別のクラスが始まります。また学びが深くなっていくのが楽しみで仕方ありません。

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