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クラフトブランドの勝ち筋は、手仕事と大量生産の“間”にある

手仕事にこだわることと、ブランドとして成長することには、大きなジレンマが存在します。手仕事に丁寧に造ったモノのクオリティで勝負を始めると、量をつくることができず、あるところで停滞してしまう。そこのジレンマをどうにかしたいと思い、Minimalチョコレートを運営してきました。その試行錯誤した結果、現時点での私の結論をまとめてみます。

手仕事で少量をつくるのか、機械で大量につくるのか。

世の中は、大きくわけると2つの生産体制があるようにみえます。
一つは、職人達が手仕事で少量を造っていく方法
もう一つは工場で大きな機械を使って大量に造っていく方法

それぞれのメリットデメリットがあると感じています。

手仕事のメリットは一つ一つの素材や工程をハンドクラフトで最適化できるため、品質やクオリティを高める事ができます。もちろんレベルが低いと品質が落ちます。一方でデメリットは人力で行うため、属人性があることと、少量しか造ることができません。

機械のメリットは大量に造れることと、再現性があることです。一方でデメリットは機械はある程度フォーマットが決まっているため、クオリティの追求が量と再現性の追求よりも優先順位が落ちることがある多々あると言う事です。

イメージですが、クオリティという面で言えば、手仕事は0点~100点(時に120点)という属人性によりブレがあるものづくりとなりますが、機械は常に60点~80点を安定的にブレることなくできるという感じでしょうか。

補足しておくと、手仕事はブレますし、技術がなければ60点以下にもなります。機械で造った方がクオリティが高いことも多々あります。今回の前提は手仕事で100点を出せるが少量しか造れないということで話を進めます。

勝ち筋は、手仕事と大量生産の“間”にある

クラフトブランドとして、クラフトメーカーとして、少量の手仕事のクオリティを保ちながら、再現性をもってある程度の量を実現する事ができれば唯一無二の存在として、成長していくことができます。

つまり、勝ち筋は、手仕事と大量生産の“間”にあると考えます。

見渡してみると、手仕事と大量生産の二極化にしている産業が意外に多いのではないでしょうか?
私達の所属しているお菓子・スイーツ業界もそれに当てはまります。
個人パティスリーと、大手お菓子メーカーの2極化と考えられます。

この“間”をどのように考えて、実現するかが、非常に大事になります。

プロセスの再構築がポイント

クオリティを高めながら、量を造っていくためには、プロセスの再構築から始める事がとても重要であると思います。

手仕事のクオリティが高くなる要因として、全ての工程の変数をコントロールできるからであると思います。

これが機械だと、機械の制約条件の中でのものづくりにならざるえません。
なぜなら、多くの産業用の機械は、再現性と量産性をテーマに技術が発展してきました。これは人類が豊かさを獲得する歴史的背景から容易に想像できます。

だからこそ、手仕事でクオリティを高めるプロセスにおいて、その工程を分解して再構築し、量産ができないボトルネックを外しにいくことが大切です。

プロセスを細かく理解しており、どこがクオリティに利いていてどこが量産に利いているのかを理解しておくと、その先に進むことができます。

手仕事と大量生産の“間”を探る方法事例

手仕事と大量生産の“間”を実現する際に方法論はたくさんあると思いますが、私が考えるいくつかの方法論をお伝えします。

①全て手仕事で仕上げる体制を造る
ものすごく単純な方法ですが、意外に実践できていない方法です。一人では10個しかできないクオリティをものがあるとして、それが付加価値高く市場に1万個売れるニーズがあるなら、単純な話で1,000人の職人を育てればいいという考え方です。

②手仕事と機械仕事を併用する
プロセスを分解する中で、手仕事でしか実現出来ない工程と、機械で量を追求出来る工程を分解して、手仕事と機械仕事を組み合わせる方法です。
この場合は、やはり手仕事が量産においてはボトルネックになりますが、手仕事で行う範囲を限定する事ができます。

③手仕事を助力し、増長する機械を造る
プロセスを分解しておき、手仕事を助力し、増量できる機械を造り出すと言う方法論です。前述しているようにこれまでの機械生産の考え方とは違う機械造りを現代のテクノロジーに行うということです。そのため、これは機械として需要がないので、普通の機械メーカーから商品として出てくる可能性は低いかもしれず、自らコストとリスクをとって開発しないといけないかもしれません。ポイントは量産を主に置いていないと言うことです。

クラフトブランドとして、成長して唯一無二の存在に成長していくためには、クオリティ高い商品サービス(=需要がある)を、ある程度量で造り出せることができれば実現できると思います。

そのために、手仕事と大量生産の“間”を目指せるか。
私自身Minimalチョコレートを経営して9年間、明確にこのポジションを狙って経営してきました。ここを実現できる事がブランドが永続的に成長していくために必要な事であると考えます。

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山下貴嗣_Minimalチョコレート
最後までお読み頂きましてありがとうございます。このnoteは私がブランド経営やモノづくりを行う中で悩み失敗した中からのリアルな学びです。何かお役に立てたら嬉しいです。良い気づきや学びがあれば投げ銭的にサポートして頂ければ喜びます、全てMinimalの活動に使いたいと思います^_^