"コミュニティづくり"に関わる方に読んで欲しい!オススメの3冊 vol.1
昨年6月に出版させていただいた「コミュニティづくりの教科書」をきっかけに河原あずささんと始めたコミュニティづくりのコミュニティ"コミュつく"というイベントシリーズで、毎週コミュニティづくりのプロフェッショナルな皆さんをゲストにお迎えし、コミュニティ談議をしてきました。
その中でゲストの皆さまが出版された本を数多く読ませていただき、コミュニティ醸成に関して数多くの素晴らしい学びをいただきました。
コミュつく!にご登壇してくださったゲストの皆さまが書かれた著書の中から、今回は3冊を紹介させていただきます。
ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング (著者: 小島英揮 / 日本実業出版社)
コミュニティマーケティングと言えばこのお方、小島 英揮さんによる名著です。小島さんはAWS(アマゾン・ウェビ・サービス)のユーザーコミュニティ「JAWS-UG」を立ち上げた人であり、AWSを成功に導いた大きな要因でもあるコミュニティマーケティングの手法について余すことなく書かれています。
コミュニティに売るのではなく、コミュニティを通して売ることが大事であるというベースになる考えや、コミュニティマーケティングに取り組む多くの企業の課題である如何にコミュニティを自走させるかというポイントもJAWS-UGの事例を元に説明されています。
コミュニティマーケティングにこれから取り組む企業の担当者や、既に手がけていて課題を持っている方に是非手に取っていただきたい一冊です。
複業の教科書 (著者: 西村創一朗 / ディスカバー・トゥエンティワン)
複業研究家でありHRマーケターとして活躍され、日経COMEMOのキーオピニオンリーダーでもいらっしゃる西村創一朗さんによる「複業」とは何か、どのように捉えると良いかについて書かれたこの複業時代の指南書とも言える一冊。
コミュニティと複業が関係あるの?と思われる方もいると思います。ところが、西村さんが複業の教科書の中で書かれている複業のポイントの中にコミュニティづくりと関係するヒントがあるのです。
例えば、複業がうまくいっている人に共通する考え方について述べている5ヶ条の1つ「先義後利」の考え。お金よりもまず信頼を稼ごうという考えですが、コミュニティ醸成していく上で、お互いの信頼関係は何より大切になります。お金を儲けることを先んじて考えてしまうと、ビジョンに共鳴して参加してくれているメンバーのモチベーションは上がりづらく、心理的安全性も高まりません。TakeではなくGive firstで動くことはコミュニティづくりにおいても大切です。
また、コミュニティを同心円状に血縁、地縁、社縁、知縁の4段階に分けて考えているという話もコミュニティを理解する上で役立ちます。自分たちのコミュニティがどの段階なのかということによっても発信方法が変わってくるというお話などはコミュニティづくりに関わる方にとって参考になると思います。
少し違う視点でコミュニティを捉えてみたい時におすすめの一冊です。
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ぷしゅ よなよなエールがお世話になります(著者: 井手直行 / 東洋経済新報社)
「よなよなエール」や「水曜日のネコ」などファンを惹きつける数々の素晴らしいビールを生み出しているヤッホーブルーイングの社長であり、日経COMEMO キーオピニオンリーダーでもある井手さんが、ビジネスが厳しい状況からどのようにファンを虜にするビールを次々に生み出し、急成長を果たしたが書かれた一冊。
ファンをつくり、高い熱量を生み出すコミュニティづくりにおいて起点となる大事なポイントでありながら、あまり語られることが多くないチームづくりについて話は非常に参考になります。フォーミング、ストーミング、ノーミング、トランスフォーミングという4つの時期を経てグループからチームになっていく話など、井手さんが実際に経験されたストーリーだからこそ伝わってくる学びが多い具体的な内容になっています。
また、ヤッホーブルーイング は「超宴」というイベントを通じてファンとの熱量の高いつながりを生み出すなど、ファンコミュニティとのつながりを中心に事業を成長させてきました。ファンを伝道師と呼び、ファンとのつながりを大事にするヤッホーブルーイング がなぜイベントを開催するのか、どのように取り組んでいるのか詳細に書かれています。また、イベントを開催することの5つの「効果」(共感、理想像の実現、自己確信、癒し、仲間づくり)によってロイヤルティが高まる話もとても参考になります。コロナ禍におけるファンとのつながり方についての日経MJの記事もとても参考になるので是非ご覧ください。
また事業に関して「100人に1人でも大ファンになってくれるのであれば、そこには参入する価値がある」という話にはハッとさせられました。ルールに縛られずどのような未来をつくるのかを考えて動くことはコミュニティ思考にも繋がる部分でもあり、ビジネスにおいても大切なポイントです。
ファンづくりを事業の根幹におき、ファンとのつながりをベースに事業を成長させているヤッホーブルーイングの取り組みは、特に企業でコミュニティ施策をしている方にとって学びの多い必読の1冊だと思います。
今回はコミュつく!の第4回目までにご出演してくださったゲストが書かれた著作を3冊ご紹介させていただきました。まだまだご紹介したい名著が数多くありますので、引き続き書いていきたいと思います。
最後に私と河原あずささんの共著書「コミュニティづくりの教科書」もコミュニティに関わる方にとっては参考になるポイントを盛り込ませていただいていますので、手に取っていただければ嬉しいです。
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