ニトリ・似鳥会長に学ぶ不況をチャンスに変える意思決定
ニトリの決算発表がありました。
この状況下ではありますが、33年連続増収増益を発表しています。
2020年2月期の連結決算は、純利益が前の期比5%増の713億円だった。ベッドマットレスなど定番の商品が好調だったほか、通販事業の売上高も増えた。21年2月期の業績予想は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が上期(20年3~8月)まで続くと仮定したうえで、純利益を前期比6%増の757億円とした。
引用元:ニトリHDの今期、純利益6%増 下期回復見込む
なぜニトリは成長し続けることができるのか?
ニトリは1967年創業。
今まで、いくつもの不況を乗り越えて成長をし続けているわけです。
似鳥会長といえば、年始の経済予測が有名ですが、どのように先を読み、不況をチャンスに変える意思決定をしてきているのか。
この状況下での意思決定のヒントを得るために、意思決定構造を分析していきます。
似鳥会長の意思決定から、不況をチャンスに変えるヒントが得られるはず。
見習いたい不況はチャンスと捉える思考
過去の不況下で、似鳥会長がどのような意思決定をしてきているのか?
●1985年のプラザ合意を機会に変える
予測:円高になり海外製品が安く買える
対策:海外製品を輸入
結果:ビジネスモデルの基盤をつくる
※当時は安かろう悪かろうになり、必ずしもうまくいったわけではない
●1993年のバブル崩壊を機会に変える
予測:バブル崩壊後に土地価格が下がると事前予測
対策:土地バブルが完全にはじけたタイミングで本州に進出
結果:市場を広げて規模拡大
●2008年のリーマンショックを機会に変える
予測:アメリカの不動産バブル崩壊を予測
対策①:外債を全て売って手元資金を増やす
対策②:値下げ宣言(他社は手元資金に余裕がないためできない)
結果:売上規模拡大
下記の記事のインタビューを要約してまとめています。
コロナ不況後の機会(ニトリ会長の予測)
Newspicksの記事にまとまっていた、似鳥会長のコロナ後の予測。
このチャンスをものにできるか。
・建築費が現在の半分になる
・土地は場所によっては1割〜3割下がる
・EC化率は欧米に近づき2桁になる
このタイミングだからこそ、冷静に先を考え、戦略に落とし込むことに時間を使う。
組織を強くする時間と捉えたいところです。
参考↓
先が見えない中でも先を見る
似鳥会長の言葉
「経営者は先を読むことが大切な仕事」
経済予測を似鳥会長ほど緻密に行い、変化に対して準備を行っている人は少ないのではないでしょうか。
マーケティングに関わる人も、このように俯瞰的に市場を捉えて、未来から逆算して戦略を考える時期にできると良いですね。
※ニトリの未来マーケティングトレースを簡易的に行ってみました。
●未来のマーケティングを考えるヒント
①外部環境の変化を書き出す(キーワード洗い出す)
②時間軸を決めてマーケティングミックスの変化を書き出す(上記フレームワーク)
③鍵になる要素(例えば流通に焦点をあてる)を深掘りしてアクションプランをつくる
これからも、不況を乗り越えるための思考のヒントは発信していきたいと思います!
参考図書
似鳥会長の思考を理解するのには、下記2冊はオススメです!