挑戦は楽しい。オリンピックからビジネスパーソンが学べるシンプルなこと
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
緊急事態宣言化での無観客試合という前例のないオリンピックとなった東京2020。開会式にまつわるゴタゴタも大きな話題となりました。古い価値観や働き方がアップデートされず、グローバルスタンダードと大きくかけ離れてしまったことに起因したと思われる出来事は、テレワークをしたくてもできない職場や非効率な業務をアップデートできない身の回りの環境をみてリンクする部分を感じた方も多かったのではないでしょうか。
失敗から学ぶためには真摯にフィードバックを求め、内省し、改善につなげていく努力なくてはなしえません。今回の出来事もぜひ機会をみて総括することで、次につなげていただきたいと切に願います。
ここでは違う側面から、いちビジネスパーソンとして世界トップレベルのアスリートから学べることを考えていきたいと思います。競技にもよりますが一般的に選手生命は我々ビジネスパーソンのそれよりも短く、世界トップレベルともなれば本当に一瞬なのかもしれません。4年に1度しかないタイミングに合わせ、自己を高め続ける努力というのは想像もできないほど過酷なものでしょう。
特に延期が決定されてからの1年は、本当に大変だったと思います。努力というのはゴールが決まっているからできるという側面があります。あともう少しの辛抱だと思えば、多少の無理もきくものです。ところが、ゴールポスト自体が動いてしまうと、これは非常にしんどいものがあります。そのような1年を、まさにアスリートのみなさんは乗り越えてきたわけです。
そのようなことを思いながら競技をみている中で、非常に心に残ったひとコマがありました。東京五輪新種目のスケートボード女子ストリート決勝です。
ボードに乗った途端に見せるはじけるような笑みが西矢のトレードマーク。ランの最中にライバルからも歓声が上がると表情をほころばせながら滑る姿に、母の智実さんは「あの場が単純にめっちゃ楽しいんだと思います」。たとえ劣勢でも思い描いた技に挑んでいく普段通りの姿勢が大逆転劇につながった。
「決まったぁ!13歳、真夏の大冒険!」
実況を担ったフジテレビ・倉田大誠アナウンサーが口にした一言も話題になりました。また、解説をつとめたプロスケートボーダー・瀬尻稜さんが繰り出す「ゴン攻め」「やべえ」「ハンパない」といったフランクな語り口も印象に残りました。
大きな挑戦はそれ自体が楽しく、また失敗したとしても「ゴン攻め」した姿勢が称賛される。これは、コロナ禍でやや守りに入っていた自身の仕事ぶりを猛省するには十分すぎるほどのインパクトでした。
先月書いた記事で一番反響が大きかったものが、以下のものです。「学ばないことに理由はない」「時間があっても人は学ばない」という残酷な事実に対して、様々なリアクションがありました。
ではどうすれば学びのスイッチが入るのか。結論は「チャレンジングな仕事に出会うこと」でした。
表彰台に立った初代女王となった西矢椛さんは、以下のようなメッセージをくれました。
「スケボーは楽しいし面白いから、みんなやってほしい」
大きな挑戦ができる仕事は楽しい。忘れかけていたシンプルなことに気付かされた試合でした。明日からも自分の持ち場でがんばろうと、気持ちを新たにしました。
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タイトル画像提供:Sergey Nivens / PIXTA(ピクスタ)
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