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ロボットと共にお洒落な空間を創ろう!

最近、京都の事務所を引っ越したのだが、これを機にいつも綺麗な場所にしよう!そんなことを考えていた時、ふとお掃除ロボットのことを思い出した。ルンバが登場したのは10年近く前だっただろうか。その当時、購入した友人から、お風呂場から出て来れなくなっり、コードに絡まって大惨事になったりしたルンバの話を聞いていた。でも、その姿が愛らしいと言う友人にそそのかされ、自分でも試したのを覚えている。どんなふうに掃除するのかに興味津々で、なるべく床の障害物をなくして、おもむろにルンバの電源を入れた。そして、ルンバの邪魔をしないように、後ろからついて行ったり、前に回り込んだりしながら、15分くらい観察した。

正直な感想は、これは「ちょいとつらい」だった。掃除しない場所がたくさんあるは、ブラシで掻き取っても通った後にそのゴミが残るは、少しの段差も乗り越えられず諦めるは、なんとも残念な結果だった。確かに、頑張っているのはわかったし、途中で思わず応援したこともあった。愛らしいという気持ちもなんとなく分かった。でも、1ヶ月も経つと、ほぼスイッチを入れることもなく、棚の下の隙間に鎮座している状況になった。こんな記憶が蘇ったのだが、10年くらい経ったいまのルンバがどんなことになっているのかに、俄然興味が湧いてきた。早速、ネットで調べることから始めた。

まず驚いたのは、塵取りと水拭きを一台でやってしまうルンバがあったことだ。水拭き専用のルンバが出ていたのはなんとなく知っていたが、一台二役のルンバには俄然興味が湧いた。しかも、変形すると言うものだ。ロボが変形という言葉は、聞くだけでワクワクする。さらに、センサーに加えてカメラも装備して、コード、床においたリュックサック、ペットの糞などの障害物も認識して自動的に避けていくというのだ。アプリを使えば、家全体のレイアウトを教えて、それぞれの部屋にどんな作業をさせたいかもリクエストできる。どれだけ進化したんだ、これは試さずにはいられなくなった。あと、少し話はそれるが、掃除をするときだけに限れば、家庭の中にカメラも持ち込むことができるのだと、思わず感心した。

もう一つ驚いたのは、iRobotがamazonに昨年買収されていたということだ。物流の世界で、棚を持ち上げて運ぶロボット「キバ」を買収して以来の大型買収だという。物流倉庫という管理された世界で実現した超高効率の世界を、家庭の中で実現しようということなのだろうか。既にamazonは見守りと対話ができる「アストロ」という可愛らしいロボットも販売している。縦横無尽にお掃除ロボットや搬送ロボットが家の中を走り回る未来の姿が頭に浮かんだ。家事代行や宅配など家族以外が家に入るサービスへの利用も想定しているという。家のデジタル化だ。

日本のベンチャーも搬送ロボットを手掛けていた。プリファードネットワークスの子会社が作った家庭用の自律移動ロボット「カチャカ」だ。基本的な機能は「キバ」と同じロボットが棚の下に入り込み、棚を指定した地点まで運んでくれるというものだ。使いたいものが載っている棚が、それを使いたいタイミングで届けてくれる。使い終わったらその棚に置けば棚は元の場所に戻っていく。ピッキングというロボットが苦手な作業などは人間に任せ、ロボットは専用棚の運搬という役割に徹っしているわけだ。棚の置き場所の工夫、具体的には棚の格納スペースに扉が付いていれば、かなり「あり」だと思った。文房具や工具だろうが、食器だろうが、おもちゃだろうが、本だろうが、専用の棚があって、必要な時にウォークインクローゼットの逆版で、クローゼットから棚が飛び出してくる感じだ。ミニマムなものしか置かれていない綺麗な生活空間を演出できると思う。

理系の悪い癖か、すぐに自分でもやってみたくなる。iRobotが専用のルンバを使ってやっているプログラミング事業にもとても興味が湧いた。メーカーが製品に投入して、日々データを活用してアップグレードしているプログラムには絶対に勝てないのは分かっているが、自分がどの程度のプログラムができるのか、メーカー純正プログラムがどれだけ凄いのかを実感してみたくなった。あ、対象は子供たちだ。でも、自分がプログラミングしたお掃除ロボットが動く。少し改造して、棚を運ぶロボットまで操作できる。そんなことができたら、とても楽しそうだ。作業場が広がり、綺麗な生活空間の実現は明らかに遠ざかるが、時間を作ってぜひやってみたくなった。

結局、実際に購入したのは、一番安価なシンプルモデルだ。あまり凄いのを体験してしまうと、探究心が削がれてしまうかもしれないと思ったからだ。いや流石に一台二役のルンバは高く少し躊躇してしまった。購入後、前回と同じようにルンバについて行った。結果は、これは「あり」だ。明らかに賢くなった、空間を把握しているのがその動きから見てとれた。まだ二回しか動かしていないが、10回くらい動かした後に、もう一度ついて回ってみたいと思う。どのくらい進化するか楽しみだ。綺麗な生活空間をどこまで維持できるか。これとの勝負もありそうだ。今回は頑張ってみようと思う。

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