すぐに役に立たない学びの価値とはなにか
こんにちは、電脳コラムニストの村上です。
わたしのコラムでも幾度となく話題にしている「リスキリング」。技術革新や変化の早い世の中だからこそ、自分のスキルを常に磨いていなければ生き残れない。特に日本社会がジョブ型雇用へと移行する中で、ある種の残酷な事実として認識しておく必要があります。
一方で、実行するのはとても苦労するもので、新しいスキルを身につけるための勉強をコツコツと続けられる人は少ないでしょう。または、短期間頑張れたとしても「リスキリング疲れ」とも言える思いがふと頭をもたげてくることもあるかもしれません。
学ぶこと、つまり新しい知識や解釈を得ることは、ひいては人生を豊かにするものだと思います。そこにはシンプルな「よろこび」があるものですし、内発的な好奇心に基づく学習は人類の根源的な欲求だと思います。特に人100年とも言われる時代においては、細く長く働くための戦略も必要ですし、そのためには深く自分と向き合うことも大切です。しかし、考える取っ掛かりがないと言いますか、そもそも現在の教育にはあまり含まれていない要素ですのでやり方がわからないというのが本音のところです。
以下の記事では、他者との対話を通じてスローな学びを実践する取り組みが紹介されています。
記事の中でも触れられていますが、戦後の日本に実装された「公民館」は身近な大人の学びの場です。
共通の興味関心や趣味を持つ人々が地域に集い、それが広がって結社になる。俳句結社などが代表的かもしれませんが、そこから結社誌が生まれて新たな文化をつくり出すということもあります。現代で言えば、コミケに出展するサークル活動はまさに結社的だと言えるでしょう。
コロナ禍を契機にこれまでの公民館のあり方が変わってきました。デジタルを活用して出向かなくてもオンライン学習ができたり、デジタル技術を使ったアート創出を促す取り組みなどが活況のようです。
好奇心や想像力は人生を豊かにするために大事なもの。いくつになっても興味のあることに全力で楽しみたいと思います。
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タイトル画像提供:Ushico / PIXTA(ピクスタ)