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夫婦で大激論! 真に "平等な" 家事分担とは何か

 私「普段の記事では、夫婦関係や家事育児などについて、私の一方的な視点で話をしていることが多いです。記事を読んでくださっている方々から、パートナーの意見はどうなんだ、と指摘される機会が増えてきました! そこで今回は、妻の率直な意見を聞いてみたいと思います。妻のゆきです。よろしくお願い致します! さて、早速ですが、今の夫婦の家事分担について、率直にどう感じていますか?」

 ゆき「そうですね。育休の最初の頃は、本当にどうなることかと思いましたけど、最近は夫婦でフェアにやれてると感じています。『見えない家事』の存在を認識してくれてから、変わったよね。あの頃は『見える家事』だけやってはドヤッってしてたもの」

共通体験をしているパパは社会に多い模様です……! 工藤さんのこちらの記事、うなずき過ぎて首がもげました。(筆者談)

 私「……。まあ、でも、今は特に不満はないってことですね! それは何よりです」

 ゆき「ないわけじゃないですけどね。例えば、『見えない家事』ならぬ、『見えないカビ』問題はまだ解決されていません。お風呂とか、水回りを掃除してくれる時に、どう見てもカビが残っているのに、放置されていることが多いです。そうなると、結局私がやらないといけなくなります」

 私「きっと、心の清い人にしか見えないんですよ……」

 ゆき「それでも、ずいぶん改善してくれたと思います。でももうひとつ、つい先日、もう少し話し合った方がいいかなと思うことがありました」

 私「と、申しますと?」

 ゆき「そもそも、夫婦で分担する家事育児の量が5:5というのは、平等といえるのでしょうか」

 私「なんですって……?」

 ゆき「出産直後は特にそうだけど、それ以後も、女性には男性にはない体調不良の期間が長く、しかも定期的にあるのです。それなのに、量的に5:5であることがフェアかと言われると、それはちょっと違うと思う時があります」

 私「なるほど。そういうことですね。“客観的”ではなく、“主観的”な5:5こそ大切だと。例えば、同じ『皿洗い』でも、体調の悪い時のゆきと、ピンピンしてる時の私とでは、負担感が全然違います。確かに、そういう状況ではピンピンしている方が多くやった方がフェアと言えそう。その時のパートナーの体調や忙しさを加味せず、何がなんでも同じ量だけ家事育児をしろ、というのは違う気がしますね。『ちはやふる』の末次先生も、このテーマで素敵な記事を書かれていたなぁ……」

 ゆき「そうでしょ。それなのに、こうくん(著者)はこの前、お風呂からがった時に、まだ食器が洗えてないって、文句をおっしゃってましたよね?」

 私「え……!? だってそれは……。僕が娘っ子とお風呂に入ってたんだから、その間に食器を洗う時間くらいあるだろと……」

 ゆき「でも、あの時は月末でとても忙しかったのです。すぐに返信しないといけないメールが来ていました。そういう状況を加味せず、時間があったんだから食器くらい洗ってよ、というのは、少々狭量ではないでしょうか。私は、普段だったらそれくらいやってますよね」

 私「いやいや、それはもちろんです! ただ、あの時はスマホでぽちぽちやってたから、てっきりネットサーフィンでもしてるかと思いまして……」

 ゆき「その後、仕事だって説明しても、しばらく不機嫌そうな顔してぶつぶつ言ってた気がしますけどね」

 私「……。おっほん。しかし、このトピックしかり、夫婦の“フェア”な家事育児というのは、深淵な問いだなあ。考えてみると、世間には大きく2つの潮流がありそうです。ひとつは、客観性を大事にする主義。この夫婦は、家事育児タスクを書き出して見える化し、さらに、明確に役割分担しています。見える化主義、と名付けましょう。見える化主義のメリットは、なんといっても、夫婦で役割分担に関する不平不満が出にくいこと。なにせ、お互いに何をすべきか、合意しているわけですから。パパ友の話を聞くと、結構このパターンが多い気がしますね」

 ゆき(別に、名付けなくていい気が……)

 私「一方で、自分やパートナーがその家事育児に対してどれくらいの負担をその時に感じているのか、そういう主観性を大事にする主義があります。私たち夫婦もそうですね。こっちは、明確な役割分担はあえて行わず、互いの主体性を信じて日々の家事育児をこなしています。主体性主義、と名付けましょう。アダム・スミスの『神の見えざる手』のごとく、二人の信頼関係が、その時々で自動的に互いの適切な家事育児の量を決めていく、というね

 ゆき(また、不必要な例え話を引っ張り出してきた……)

 私「主体性主義は、うまくいっている時は、互いに納得感高く日々生活できます。ただ、先ほどの『突発的な仕事のメール事件』のように、『これは自分がカバーすべきことなのか?』とパートナーに疑念が生じると、たちまち争いの種になります。うまく運用するのが難しいですよね。我が家もいったい、何回この話で喧嘩になったことか……」(← 毎回負けてる)

 ゆき「だからこそ、お互いにどんなことをしているか、今どんな状況なのか、密にコミュニケーションを取る必要があるよね。ライフステージが変われば、できることも変わるし、日々のチューニングが欠かせないかも」

 私「本当に、そうなんですよね。一長一短だな」

こちらの記事(↓)で紹介されているご夫婦は、家事を見える化しつつも、柔軟に互いにサポートし合うという、理想的な体制を築かれているようです。すげー! 「イーブンカップル」というらしい。(筆者談)

 ゆき「正解はないですよね。それぞれの夫婦によって、何が良いかは違うはず。でも、私は今のままでいいと思ってます。うちは共働きで、お互いに融通を効かせないといけないことが多いし、何より、夫婦でズボラなところがあるから、明確に役割分担を決めてもキチッと守れなさそうだし……

 私「それは、そうですね。うちの場合は、見える化主義にしたら、余計に喧嘩が増える未来がハッキリ見えます。我らがチームには、主体性主義が合っているのかもしれない。これからもひとつ、夫婦で話し合いを重ねて、頑張って参りましょう!」

 ゆき「ですな。頑張って参りましょう!」

 私「でも、メールなんて、いつでも返信できる気がするけどな……(ボソッ)」

 ゆき「それは、後でじっくり話しましょう」


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