見出し画像

就職先・・・「やりたいこと」があるなら大手企業に、探しているならスタートアップに行くのが良いと思う。

就職活動なんて遠い昔の話(というか、私の場合には就活自体をしなかったので、昔も何もないんですけれど笑)ですけれど、就職先が大手なのかスタートアップなのかというのはいつの時代も、悩みポイントですよね。そこで、今、事業を通じて大手企業・スタートアップ双方とお付き合いしている立場から、これから就職活動をされる皆さんに向けて、私なりの考えをご紹介します。

(簡単に自己紹介をしておくと、私は、大手企業の社員の方々にベンチャー企業で働く機会を提供し、成長を促す「レンタル移籍」という事業をやっています。つまり、就活で大手企業を選んだ方に、時を経てベンチャー企業という選択肢も経験してもらうという取り組みですね。)


大手・スタートアップ、どちらが良いかは人それぞれ。

そもそも、「どちらがいいか?」っていうのは、人それぞれ違いますよね。当たり前の話ですが。自分が社会人になった後にやりたいことがあるのかないのか、それは仕事・事業としてやりたいのかプライベートな領域での話なのか。何のために仕事をするのかという目的についても明確なものがあるのかないのか。

他にも、自分の学習・成長のスタイルによっても成長は変わってくる気がします。自分から学習するタイプなのか、周りと切磋琢磨したいタイプなのかと言った区分が考えられそうです。

と、いうように、人それぞれです。「どちらがいいか?」を考える前に、自分がどうありたいか、とか、自分はどういうタイプなのかっていうことを、まずは考えていただくのがいいかな、と思います。

それを踏まえて、以下のことをご参照いただけたらな、と思います。

泳ぎ方を教えてもらうか、海に飛び込むか。

まず、端的に大手企業・スタートアップのメリット・デメリットをお伝えしておくと、大手企業は教育環境が整っている一方で、自分が責任ある立場で意思決定したりという経験を積めるようになるには時間がかかる。

一方のスタートアップは、その裏返しで、若い頃から色々と責任を持って仕事ができる一方で、周囲が何かを教えてくれる環境であることは多くないと思います。

(もちろん一般論で、イレギュラーもたくさんあるとは思うんですけれど、わかりやすくするために極端に書いています。)

水泳に例えるなら、大手企業はプールサイドでたくさん泳ぎ方のフォームとかを教えてもらった後で、バタ足の練習して、ビート板使って、先生が手を引いてくれて、初めて一人で泳ぐ機会を与えられる・・・っていう感じでしょうか。そして、スタートアップは、何も教えられずに海に突き落とされる感じですかね。笑

以上のような違いがあるとすると、就職した後の成長の仕方に変化が現れます。

最初のうちはスタートアップで働く人の方が急激に成長します。なぜ?って、実践的だから。フォームはバラバラでも、とにかく泳がなきゃいけないという環境にいると、泳げちゃうもんですよね。ただ、どこかで成長が鈍化します。ちゃんとした型がないから。なので、スタートアップでキャリアを積んだ場合、どこかで型を身につける経験というのをしないと、それ以上伸びなくなってしまうように感じます。(私は、このタイプでした。なので、30歳を過ぎてからビジネススクールに通ったりしました。)

一方で、大手企業でしっかりと型を身につけていると、やはり実践経験は乏しかったりしますけれど、入社して10年程度経つと、ある程度どこでもパフォーマンスを発揮できる力が身についています。ただ、自分にそういう力が身についていることに気づかず、せっかく機会があっても、海に飛び込んでみようって思えなくなってしまっていたりします。(なので、海に飛び込んでもらうプログラムとして、私たちのやっている「レンタル移籍」という事業があったりするのです。)

ということを踏まえて、タイトルに記載したように「やりたいこと」があるなら大手企業に、探しているならスタートアップに行くのが良い・・・というアドバイスに至るわけです。

最終的にはビジネススキルが事業の実現確率を高める。

もし自分に「やりたいこと」があるのだとしても、それを実現するためには型が必要です。自分自身のビジネススキルを高めなければ、「やりたいこと」を実現できません。個としての力だけでなく、組織や仕組みをどうやって作っていけばいいのか、も知る必要があります。だから、大手企業は最適だと思うのです。たくさん学んで、力を蓄えていくというアプローチですね。

一方、まだ明確にやりたいことがあるわけじゃないんだけど、「何かやってやるんだ!」って探しているようなタイプの方は、スタートアップに行って刺激を受けて、自分なりのテーマを探すのが良いと思います。とにかく、泳ぎまくる。そうやって動いている方が、自分なりのテーマに出会える確率も上がるんじゃないかな、と思うわけです。

と、まぁ上記2パターン、ちょっと極端な例を挙げてお話ししてみました。もちろん、「そこまで明確にやりたいことはない」とか「何かやってやる!とまでは思えないな」という人もたくさんいると思います。

多くの人は、白黒はっきりしているわけじゃなくて、グラデーションの中にいるんだと思います。だから、自分はなんとなくこういう感じに近いかなぁ、というのをヒントにしていただけたらいいなと思います。

ただ、願わくば、一人でも多くの人が、いつか自分のやりたいことと出会い、それに向かって挑戦しているということ、それが「働く」ということとイコールになってくれたらいいなぁ、と思います。そういう理想を置いて、どういうアプローチをしたら、やりたいことの実現確率を高めるかな?って考えてみてはいかがでしょうか。

自分が成長するのはどんな環境だろう?

あともう一つ、自分はどうやって学習するタイプなのか、っていうことを考えてみても良いと思います。周りと切磋琢磨しながらやっていくのが好きなら、大手企業の方が安定していて良いかもしれません。

一方で、スタートアップは当たり外れが大きいかもしれませんし、同期がいなかったりもします。だから逆に、自分で学習するタイプの人、環境に依存しない人だったらスタートアップで良いかもしれませんね。

あと、スタートアップの場合、本当に事業を立ち上げている初期段階の企業と、ある程度まで事業が形になって組織化されてきた段階の企業で、得られる経験が全然違ったりするので、その辺りも見極めが大切です。

初期段階の企業であれば、めちゃくちゃ人の相性が大切になってきますし、組織が大きくなってくると、スタートアップとはいえ海に飛び込めると思っていたけど意外とそういう機会がなかったりしますので、よくよく状況を見ていただくと良いですね。

スタートアップの場合にはインターンを受け入れているケースも多いと思うので、当たり外れのリスクを低減することができるはずです。

自分の選択を良いものにできるのは、自分。

と、まぁいろいろ言ってきましたが、やっぱり組織との相性や縁っていうのがありますよね。良い環境なのかどうかっていうのは、実際に働いてみないとわからないこともたくさんあります。

こう言ってしまうと元も子もありませんでけれんど、最後はその環境を自分が楽しめるかどうかに尽きるんじゃないかと思います。自分の選択を良いものにするのも、失敗にするのも、これからの自分の行動次第ですからね。

就職活動ということ自体、とても良い機会だと思います。(就活しなかったくせに、どの顔でそんなこと言っているんだか、という感じですが。笑)これまで出会ったことのない人とたくさん話ができる。そういう経験自体を楽しんでいただけるといいな。

そして、「この会社なら、この人たちとなら、がんばってみたいと思えるかな?」という感覚を大切にしていただきたいと思っています。

ということで、どの程度参考になるかわかりませんが、私なりの考えを紹介させていただきました。

みなさんが良い会社と出会い、持てる力と可能性を最大限に発揮し、楽しく働く場と出会えることを、心から願っています。

それでは。


追伸、オンラインでいろいろな選択肢や考え方に触れられる機会が増えましたよね。ローンディールという会社でも無料のイベントを頻繁にやっていますので、ご興味があればぜひ参加してみてくださいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?