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ワクチンを巡る状況の整理 ~誰でもいま接種を受けられる可能性がある~

日本のワクチン接種をめぐる状況については約2ヶ月前と、自分が初回の接種を受けた約半月前にこれらのエントリーを書いた。


そこから状況は大きく変わり、現在ではワクチン接種の進みが遅いことよりも、むしろ職域接種の拡大などでワクチンの供給不足が懸念されており、新規の予約を一時見合わせるという事態になっている。


菅政権が、1日100万回接種し7月中に高齢者の接種を終えるという目標を掲げたこと、そして自治体による接種と自衛隊による大規模接種の他に、新たに「職域接種」を認めたことによって急激に状況が変化し、そのぶん接種が伸びることになった。私の周りでも、この職域接種で1回目のワクチンをうった人がとても多い。

こうして接種の可能性が広がったことは、歓迎すべき点もあるが、一方で、接種の受け方が複雑化してしまった面も否めない。2か月ほど前の接種の知識・認識で止まってしまっていると、接種の機会があるのにそれを逃してしまうことになりかねない。そこで、現時点での接種機会について、私の理解の及ぶ範囲で図にまとめてみた。

210703ワクチン接種予約方法まとめ2.2

結論を言うと、私の知る限りでは、上の図のようにすでにさまざまな接種を受ける可能性が高齢者以外にも広がっている。探せば、そして接種会場まで足を運ぶことが可能であるなら、今は(少なくても成人の)すべての人に接種を受けられる可能性がある。特に接種券が手元にあるか、なくても自治体が個別発行に対応していれば、その可能性はかなり広くなる。早期の接種を希望する方は、この図を参考にして、早めに接種を受ける方法がないか調べてみていただきたい。

この2ヶ月で、デルタ株と呼ばれる変異株が日本でも感染を拡大させつつあり、その感染力の強さが再び大きな感染の波、第5波を作るのではないかという懸念を広げている。

そこに来て今月には東京オリンピックが開催され、またデルタ株の次に南米を中心に流行が広がっていると言われるラムダ株が控えている。五輪に伴う人流で、この変異株が想定外に早く日本に上陸する可能性も否定できない。

変異株が出てくるほどに、今のワクチンの効力が落ちてくることが予想され、そして懸念される。実際に、デルタ株に対する有効性は88%で、従来株に対する95%より低下している、という報道もある。

こうしたワクチンの有効性を低下させない方策が、変異株の拡大を防ぐことであり、それに現時点で最も有効で現実的な方法が、ワクチンを一人でも多くの人が1日でも早くうつこと、しかも2回接種すること(1回の接種では効力が低い)というのが医療者のコンセンサスである、と理解している。

210703ワクチン接種シミュレーション

5月に作成したグラフに現時点の状況をプロットすると、黄色い星のところが日本の6月末時点で、のべ約4,500万回の接種があったと見込まれる。1日100万回接種の目標は超えたり超えなかったりではあるようだが、土日を除けば比較的コンスタントに目標に近い回数の接種が実現しているようだ。

ワクチン供給不足懸念が、この進捗にどの程度の影響を与えるかが気になるのと、現時点では2回の接種が終わっているのはまだ全国民の1割程度に過ぎない。(ワクチン接種プログレスバーより)

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ワクチン接種をする・しないは「自由」と言われているが、正確には、日本の居住者はワクチンを無料で接種できる(権利がある)代わりに、予防接種法に基づく「努力義務」がある。判断の自由はあるとしても、しっかりと判断する義務はある、と捉えるべきだとおもう。

もちろん体質などの理由から、接種が別の健康上の問題を引き起こすリスクがワクチン接種のメリットを上回り、接種すべきでない人は存在している。また、ワクチンを接種しない判断が尊重されるべき面があることも理解している。そうした人たちへのワクチン接種をしないことで生じる不利益や差別があってはいけない。

ただワクチンを受けなければ、その人とその人が接する人に感染が拡大する恐れがあり、そういう人が多ければそのぶん社会全体としての新型コロナウイルスに対する耐性、いわゆる「集団免疫」が形成されにくくなってしまう、ということは理解しておきたいところだ。そして、ワクチンを受けようとする人に対して、ワクチンを受けない人がその妨害をすることも、あってはいけないことである。

ワクチンを受けない理由として、様々なことが言われているが、たとえば「ワクチン接種者がこれまでに〇〇人死亡している」といったものについては、日本では(コロナ前から)毎日約4,000人が亡くなり年間では約130万人が亡くなっていること、ワクチン接種は現時点で高齢者中心で進んでいるため、その中で亡くなる方が多数あることは自然なことである、といったことは理解しておきたい。若くても突然の死の訪れがありうることは、ある程度年齢を重ねた方であれば特に、思い当たるお知り合いもいるだろう。

むしろ、医療機関がコロナの対応に追われている現状で、普通であれば助かるけがや事故で、命を落とす危険性・リスクにも目を向けていただければと思う。コロナやワクチンだけがリスクではない。たとえば、車を運転していて事故が起きたとき、通常はケガですんでいるものが、命が助からないということが起こりうる(そうなると、運転者は「過失致傷」ではすまず「過失致死」になる)こと、感染者が増えれば増えるほどそうなる可能性があることは、改めて少し視野を広くもっておきたい。ワクチン接種が、そうした状況を緩和し、巡り巡って助かる命を助ける可能性も、考えておきたいと思う。

そして、一日でも早く、新しいビジネス環境を整えて再起動できれば、と願っている。

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