ムニューシン米財務長官のドル安宣言
ダボス会議に出席したムニューシン米財務長官から「ドル安容認」の爆弾が飛び出しました。「弱いドルはアメリカの貿易にとって良いことだ(a weaker dollar is good for American trade)」という、いわば「ドル安宣言」です。米国の為替政策は1995年に就任したルービン財務長官時代から、建前としては「強いドル」を志向してきました。
それをちゃぶ台返しするもので、案の定、為替市場ではドル安に弾みがついています。米国株はそのドル安を歓迎する形で大幅高になっています。
ドル安の反対側で進んでいるのは円高とユーロ高。なかでもユーロの上昇が目立ちます。欧州の中核国であるドイツは、貿易問題で米国から四の五の言われるくらいならユーロ高を甘受しよう、と思っているフシがあります。翻って日本。円よりユーロの上昇ピッチが速ければ、円は対ユーロで弱含むはずですが、相変わらず対ドルでの円高に大騒ぎとなるのでしょうか。
ドルとの連動性の強い中国の人民元や新興国の通貨は、ドル安に連動した通貨安を模索すると思われます。ともあれ、米国の為替政策の転換がもたらす衝撃波は、グローバルに広がろうとしています。
https://www.ft.com/content/84c19cd8-00eb-11e8-9650-9c0ad2d7c5b5
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