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外国から見た特異な日本15 お受験

日本では大学まで一貫校に入れるために幼稚園受験、小学校受験、中学校受験をする家庭が多いです。子供の年齢が低くなればなるほど当然親の負担は大きくなります。

海外では大学までエスカレーターになっている学校はほとんどありません。15歳児を対象にした国際学力テスト(PISA 2015年)では、シンガポールが科学的リテラシー、読解力、数学的リテラシーの3分野すべてで世界首位の教育熱心で有名なシンガポールでもエスカレーターにはなっていません。

よい小学校に入ることが人生が決まるとされる小学校の卒業試験でよい成績を取ることに繋がるということで、学区の近くに住んだり、ボランティアをする親は多いですが、子供が受験をするわけではありません(親の出身校というのは有利に働きます)。また、よい中学校や高校に進んだとしても、当然大学受験は国内もしくは海外でしなければなりません。

インターナショナルスクールに進学する場合は3歳や4歳から高校まで一貫になっている場合も多いですが、大学受験はもちろん必要です。

アメリカの有名私立大学の多くはできるだけ多くの高校から優秀な人材を集めようとします。そのため、あまりにも有名な私立高校に入ると、逆にその中で椅子取りゲームになってしまい不利になることすらあるそうです。

このように世界の常識としては大学受験は一般的で、かなり高い確率でそのまま進学できるエスカレーターになっている学校は少ないです。小学校までの間は伸び伸びと遊んだり、音楽やアートなど芸術やスポーツを伸ばしてその全部の成果が大学受験の際に見られるのです。



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花輪陽子(FP@シンガポール、経営者、著者)
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