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気候テックの熱気を感じた国際的なカンファレンスの復活。〜City-Tech.Tokyoに参加して感じたこと

首からぶら下げるネームバッジ、セミナーで得られる新しい気付き、会場で生まれる偶然の出会い、知らない相手でも積極的に話かけてくれる出展ブースの担当者さん、コロナ禍でほぼ3年もの間忘れていたようなカンファレンス参加の高揚感を得られる、久しぶりの体験でした。

昨日2月27日から2日間の日程で開催されている、東京都が開催するスタートアップ支援の国際イベント「City-Tech.Tokyo(シティ・テック・トーキョー)」に参加してみました。

既にイベントの様子が一部メディアでも取り上げられていますが、見出しとなるような今後5年で10億ドル(約1,300億円)規模のスタートアップ支援の表明だけではなく、36の国と地域から約400社のスタートアップ企業が集い、投資家と企業のマッチングなどが行われ、のべ1万人が参加する大規模イベントであることも報じられてます

東京都が初開催するスタートアップ支援の国際イベント「City-Tech.Tokyo(シティ・テック・トーキョー)」、世界主要都市の首長らの国際会議「G-NETSリーダーズサミット」が27日開幕した。東京発のスタートアップの育成や、新技術を生かした都市の課題解決を目指す。小池百合子知事はスタートアップの成長に向け「今後5年間で10億ドル(約1300億円)以上の規模の支援に取り組みたい」と述べた。

[2月27日 日本経済新聞]

個人的に驚いたのは、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、アメリカ、カナダ等、世界中からスタートアップ企業等がブース出展をしていたことです。コロナ禍の3年間で感じることができなかったような海外との繋がりがようやく再開し、それが目の前で起きていることがとても嬉しかったです。

もう一点、今回のイベントで注目していたことは、気候変動関連のテック企業が数多く出展・参加し、また関連のセミナーも数多く開催されていることです。

登壇者の多くが普段は海外在住の方が含まれていて、グローバルな視点を持ちつつ、日本の文脈を踏まえて議論が行われるという点で、とても貴重な機会と感じました。

気候変動対策に関して日本が置かれている状況は欧米とは異なり、石炭火力や電気自動車の扱いで他国と対立することがある、とよく指摘されます。エネルギーの安全供給を確保し、既存の産業、雇用を守るためには独自のGX戦略を世界にアピールする必要がある、という視点、その背景もよく分かります。
とはいえ… 欧州等でClimate Techというキーワードで次々に生まれる技術、イノベーション、トレンドには目を背けるのではなく、注意して高くアンテナを張っておくことが大切である、ということを今回のイベントに参加しながら強く感じた次第です。

脱炭素とエネルギー安保重視で独自のGXアピール G7広島サミット [2/19 朝日新聞デジタル]

▶脱炭素社会の実現など、近年、世界の気候変動対策はG7が先導してきた。一方、日本は、石炭火力や電気自動車の扱いで、他国と対立することもあった。
温室効果ガスを大量に出す石炭火力の廃止で新機軸を打ち出す予定は現時点でない。火力発電に混ぜて燃やすことで排出を減らすとする水素やアンモニアの技術活用を打ち出す方向だ。環境省幹部は「先進国のターゲット競争は意味がない。途上国の面倒をしっかり見ないといけない」と話す。政権はグローバルサウス(途上国)との協力を重視しており、昨年岸田首相が呼びかけた「アジア・ゼロエミッション共同体」を通じて、売り込みたい考えだ。

 [2/19 朝日新聞デジタル]

まだまだ国内においてはあまり馴染みのないClimate Tech領域ですが、世界に目を向けると既に数多くのイベント、カンファレンスが開催されてます(以下は2023年代2四半期のイベントカレンダーです)。今年は久しぶりに海外のカンファレンスにも出かけてみたいとも感じる機会でした。


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市川裕康 (メディアコンサルタント)
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